建物やその周りから出ている熱を簡易に計算する「ヒートアイランド対策熱負荷計算モデル」を開発しました。
建物の情報を計算モデル(表計算ソフト)に入れると、すぐに建物から出てくる熱を計算します。
建物のヒートアイランド 対策を考える際に役立つツールとなります。
今回開発した、「ヒートアイランド対策熱負荷計算モデル」の開発主旨、モデルでの熱負荷の計算内容、その計算結果がどのようにヒートアイランド対策検討で使われるかを説明します。
ヒートアイランド現象の緩和のためには、個々の建物や街区において発生する熱を抑えることが重要です。
建物(その周りの敷地を含む)でのヒートアイランド対策では、ある対策を単独でした場合、複合的にした場合に、建物敷地から出てくる熱がどうなるかを考えて、対策を選択して行きますが、熱の計算は簡単にはできませんでした。計算が簡単にできれば、建物の設計と同時にヒートアイランド対策検討ができます。
大阪府ではヒートアイランド対策のために、建物の敷地から出る熱を簡易に把握する「ヒートアイランド対策熱負荷計算モデル」を開発しました。
これから建築される建物、面的な開発計画、さらには皆様のご自宅など、ヒートアイランド対策を検討する際にこのモデルをご活用ください。
このモデルは、建物の面積や高さのデータをいれると、建物から大気中に排出される熱(熱負荷)を計算します。
そして、屋上や地表、壁面、建物内における対策として、緑化や高反射塗装、空調機性能などのヒートアイランド対策を選んで計算すると、対策後の熱負荷を計算します。
表計算ソフトで作成していますので、データを入力してすぐに計算結果を見ることが出来ます。
建物から出る熱は、時間帯別、時間別および経路別に計算されます。
熱が出てくる時間帯や屋上や壁などを経て(経路)出てくる熱を把握して、ヒートアイランド対策検討に役立てます。
建物から出る熱(顕熱負荷量)は、敷地面積あたり(W/m2 ワット/m2、Wh/m2 ワット時/m2)で表示しています。
モデルで対策を選ぶとすぐ熱の計算をしますので、屋上や敷地、空調などから出る熱をどう下げるか、それはどの時間帯の熱を下げることにつながるか、など対策を試しながら検討できます。
建物やその周辺から出る熱を簡易に計算する「ヒートアイランド対策熱負荷計算モデル」を簡略に紹介するために住宅での適用例を作成しています。
2階建住宅を例にして、どのようなヒートアイランド対策ができるのか、対策効果はどうなるのかの概略を紹介しています。
対策を選ぶと次の結果が出てくるようにしています。
区分 | 対策 | |
建 物 | 屋 根 | 1.屋上緑化 |
2.高反射瓦・塗装 | ||
地 表 | 3.地表緑化 | |
4.保水性舗装 または 散水 | ||
壁 | 5.外断熱 | |
6.白色系壁 | ||
室 内 | 給 湯 | 7.高効率給湯 [電気] |
8.高効率給湯 [ガス] | ||
省エネ | 9.省エネなど [LED照明,新型冷蔵庫,新型空調機・28℃運転] | |
10.緑の壁 または スダレがけ | ||
す べ て | 11.建物の対策すべて | |
12.室内・省エネの対策すべて | ||
13.建物・室内・省エネの対策すべて |
「ヒートアイランド対策熱負荷計算モデル」の特徴、ダウンロード方法を説明します。
建物や敷地の規模、内容をもとに、建物敷地の全体から発生する熱を計算するモデルです。
建物から出る熱は、時間帯別、時間別および屋上や壁などの熱が出てくる経路別に計算結果が表示されます。
熱の低下を重視する時間帯での低下量、熱が出てくる屋上や壁などでの低下量などを見ながら、検討を進めることになります。
建物から出る熱(顕熱負荷量)は、敷地面積あたり(W/m2 ワット/m2、Wh/m2 ワット時/m2)で表示しています。
建物計算の計算モデルは表計算ソフトで作成しています。
ヒートアイランド現象や対策計画
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環境農林水産部 脱炭素・エネルギー政策課 気候変動緩和・適応策推進グループ
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