伊藤忠商事株式会社


多様な人材を積極的に活用することで魅力ある会社・企業風土を創り上げることをめざす

「人材多様化推進計画」の柱として、女性経営幹部候補の積極的な育成への取組

平成17年度入社

平成17年度入社の総合職の女性社員。メンターと2人3脚で会社の戦力としての活躍が期待される。

  総合商社として長い歴史を誇る伊藤忠商事株式会社。平成15年秋、社長の諮問機関として設置された「人材活用推進委員会」で「人材多様化推進計画」が審議の上、策定されました。この計画は性別・国籍・年齢を問わず多様な人材を積極的に活用することで魅力ある会社・企業風土を創り上げることをめざしたものです。計画の柱は4つありますが、その中での主要なテーマは女性経営幹部の積極的な育成とそのための具体的な数値目標の設定です。また、このような計画の推進で重要なのは経営トップのコミットメントと社内の意識改革です。そのため全組織長へは周知徹底をめざした研修を行い、「人材活用」の目標設定に取り組んでもらうなど、実際の運用面での工夫にも努めています。

 「人材多様化推進計画」策定の背景には、育児支援制度などの環境が整っているにもかかわらず、出産や配偶者の転勤といった理由で退職を選ぶ女性総合職が少なくないという現状への問題意識がありました。当初からこの「人材多様化推進計画」の主要推進メンバーとして活動している人事部企画統轄室の岩田憲司さんは次のように語ります。「男性社会の名残のある商社では、全体としてまだまだロールモデルとなる女性総合職が少なく、女性が自分の将来像を描きにくい現状があると感じていました。また、女性の活用に関する社内アンケートや女性社員からの提案などからも同様の課題点が指摘されました。それらを踏まえて、各自のキャリア開発計画(CDP)の策定や『メンター制度』を導入したのです。」

メンター(指導者)とメンティ(相談者)の両者から好反応だった新制度

  平成16年度に選出されたメンター(指導者)は8名、平成17年度から5名が加わり、現在は13名のメンターが、一人当たり2、3人のメンティ(相談者)を担当しています。相談は昼休みや時間外を利用し、月1回程度の機会が設けられ、内容はキャリア構築やワークライフバランス、日常の業務のことなど多岐にわたります。一方、メンターにはメンタリング手法の研修が行われます。また、メンター側からも「メンターにもメンターが必要」との声があがり、メンター自身の成長を支えるために、役員も含めた経営幹部(男性社員)を「メンターのメンター」として選任するなど、現在もプログラムの充実が進んでいます。

  メンター制度を成功させるために特に慎重に行っているのは、メンターとメンティのマッチングだと岩田さんは言います。メンティ側が自分と環境の近いメンターを希望する場合(結婚、子どもの有無や仕事分野)もあれば、まったく違う環境のメンターを望む場合もあります。人事部としては少しでも相談プロセスがスムーズに進むよう、できるだけ本人の希望に添うように心がけているとのことです。このような取組の結果として、メンティからは、相談できて心強いという反応や、相談を受けるメンター側からも、「メンターになってとても勉強になった。能力もやる気もある人が多く『会社の戦力としてもっと活用していかなければもったいない』と思うことが多くありました。」といった、前向きの意見も多く聞かれます。

  平成17年度のメンタープログラム全体会議は2年目ということもあり、女性のみという枠を超えて、職場や上司の理解を促す目的で行われました。参加者は所属長を含め総勢約160名で社外からもロールモデルとなる女性社員を講師に招くなど、新たな試みも進んでいます。また、メンタリング自体も当初は入社2年目以降の女性総合職の中からの希望者に限定していましたが、新入社員や事務職にも対象を拡大しました。平成18年度には計画3年目を迎える女性経営幹部の育成ですが、今後もますます改善が進んでいきます。

取組一覧

 

1.仕事と家庭の両立支援

  • 多様な働き方の提案:勤務日の選択、短時間勤務

2. 女性の能力活用

  • 「人材多様化推進計画」の数値目標
    (1) 総合職に占める女性比率の倍増(平成20年度末までに)
    :3,263人中72人(2.2%:平成15年度)→(3.0%:平成17年度)→(5.0%:平成20年度目標)
    (2) 新卒総合職採用に占める女性比率の倍増(平成17年度以降)
    :75人中9人(12.0%:平成15年度)→(19.0%:平成17年度)
    (3) 女性経営幹部の積極的な育成(メンター制度導入、女性総合職個別CDP(*1)作成など)
    (*1)career development program
    (4) 柔軟な育児・介護制度の提供:実態に即した仕組みの整備、周囲の理解促進
    (5) 経営トップのコミットメント強化に向けた取組:全組織長の研修実施、全組織長への「人材活用」目標設定等

3. 働きやすい職場づくり

(育児関係)
  • 育児休業は満2歳まで取得可能(無給)
  • 小学校就学までは法定の子の看護休暇(年5日)に加えて育児特別休暇取得可能(小学校就学まで20日)(有給)
  • 時間短縮 満3歳までは勤務時間短縮が可能(給与減額なし)
  • 勤務日選択 1年間まで(満2歳までの間)
(介護関係)
  • 介護休業1年まで(無給)
  • 介護特別休暇最高60日まで(有給)
  • 介護時間短縮勤務 1年間まで(給与減額なし)
  • 勤務日の選択 1年間まで
  • 現在は特に制度整備に加えて、「育児・介護ハンドブック」を作成し、制度内容をわかりやすく社員に説明することと、より取得しやすい雰囲気づくりをめざしている

会社概要

社名           

伊藤忠商事株式会社

事業概要

多様な機能と世界80か国に及ぶ広範なネットワークを有し、トレーディングを始め消費関連事業、事業投資など幅広いビジネスを展開

業種

総合商社

所在地(住所)

東京都港区北青山2−5−1
大阪府大阪市中央区久太郎町4丁目1番3号

ホームページアドレス                                  

http://www.itochu.co.jp/

創業年

1858(安政5)年

総従業員数
(正社員数)

4,017名

女性従業員数

884名

男性従業員数

3,133名

女性平均年齢

41.2歳

男性平均年齢

40.7歳

女性平均勤続年数

20.1年

男性平均勤続年数

17.4年

女性従業員比率         

22.0%

女性管理職比率

0.2%

※平成18年1月現在

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府民文化部 男女共同参画課

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