平成20年(2008年) 8月21日 知事記者会見内容


記者会見項目

府庁改革の新たな取組み(業務執行に伴う職員個人への損害賠償請求訴訟支援を実施)

最初に、今回、職員個人が損害賠償請求を受けた場合の支援のシステムといいますか、そういうものを、かなり時間がかかったんですが、新しい制度設計ができまして、その点につきまして報告をさせていただきます。もうちょっと正確に言いますと、業務執行に伴う職員個人への損害賠償請求訴訟支援、これを今後大阪府はやっていきます。

どういうことかと言いますと、僕の就任直後ぐらいだったですか、知事メールということで職員からいろんな意見、そのようなものを募っている中で、こういう事例に当たったわけなんです。学校現場において、人事評価システムの評価結果をめぐって校長個人に対して損害賠償請求が提起される、そういう事象が発生しました。

簡単に言えば、人事評価については職員のほうからもいろいろ異論、反論があるようなところでしょうが、普通の民間企業であれば普通に人事評価なんていうのはある話でありまして。校長さん自身がその先生を人事評価したら、その評価結果を昇給等に活用するんですが、その評価自体がおかしいんじゃないかと、それをめぐって何と校長個人を訴えてきたんですね。

本来、これは国家賠償法ということになれば公務員個人を訴えるものではなくて、国賠法ということになれば当然これは……。これは何になるんですかね。

  職員

地方公共団体。

公共団体ですか。公共団体、要は府が訴えられることになりますが、これは僕も弁護士だからよくわかっているんですが、個人に圧力をかけるためにこういうやり方をよくやるわけなんです。要は、訴えというのは本来、法理論上は公共団体に訴えるべきものであったとしても、訴えるのは原告の自由なんですね。公共団体を訴えるのか、個人を訴えるのか、その辺は自由でして。

ただ、これ、訴えられて、いわゆる人事評価システムの中での評価を普通に校長さんがやっているのに、評価された側のほうがその評価した側を、個人を訴えるというのはどだいおかしな話で、これ、どないなってるんですかということを確認したら、これは個人が訴えられているのであくまでも個人対応ですという話でした。

できる限りサポート、そのあたりはするんですが、ただ、原則は個人が訴えられているので、これは個人対応なんですと。これはおかしいと僕は思いまして、きちんと職務上の行為をしっかりやっている中で何か訴えられた。しかもその訴えが、本来であれば公共団体を訴えるものを、府を訴えるものを、個人を何かしら訴えてきたようなものに関しては、全面的にこれは組織としてその個人を守らなきゃいけないんじゃないかということで、制度設計をしてくださいということを法務課に頼みまして、これは非常に難しい制度設計だったんですが、いろいろ弁護士と、顧問弁護士等との協議の結果、制度設計ができました。

もちろん問題なのは、本当にその個人が訴えられても仕方がないもの、これは当然その個人で対応してもらわなきゃいけないんですが、本当に個人が訴えられても仕方がないものなのか、本来は府が訴えられるものなのか、そのあたりの見極めが、というところだったので、新しい制度としましてこのような支援システムをつくりました。

警察を除いて、このように個人が訴えられた業務執行に伴う職員個人への損害賠償請求事件というものが、平成16年度から6件、8名実際に発生しております。

このシステムですが、対象の職員は警察本部以外の一般職の職員など。訴訟提起時に退職している者も含みます。行為時が一般職員で、訴えられたときには既に退職しているということであったとしても、これはきちんと組織として守ってあげましょうということで制度設計をしました。

実際の組織として支援をするかどうか、その必要性については有識者で構成する職務行為等審査委員会、ここに意見聴取して知事職、知事が、僕が決定をします。そして、支援の内容は、弁護士の紹介、裁判所への提出書面等作成の助言、また補助参加の申し出、こういう具体的な訴訟のやり方がありますが、そういうことなど、訴訟遂行に必要な支援を組織として全面的にやっていきます。

その他、裁判所への出廷等に要する時間についても職務専念義務を免除。今までは有給を使ったりして行かないといけなかったということだったんですが、職務専念義務を免除して、その時間は法廷に行ってくださいということにします。事案ごとに、その辺は人事委員会ときちんと協議は必要かなと思っております。

この制度は8月21日、本日から実施をします。
仕組みはもうちょっと後で説明しましょうか。
制度のポイントとしましては、広い支援対象と。警察本部を除く一般職の職員すべてを対象とします。行政委員会も含みます。

それから、弁護士費用の公費負担ですが、この支援の内容について実際に弁護士費用がかかった場合、これまでは個人負担ということになっていたんですが、これは来年度からの実施に向けて検討を進めていきます。訴訟で本人が負けてしまったらそれは本人に負担してもらうしかないんですが、本来個人が訴えられるものではないのに訴えられてしまって、そのあたり、個人に責任は別にないよと、いわゆる訴えられた本人が勝訴確定した場合には、その弁護士費用も何とか公費で負担してあげたいなと思っております。

参考までに職務行為等審査委員会、これは先ほど言いましたけれども、その訴えられた職員の行為が職務上の行為であるか否か、故意または重過失がなかったか否かなど、知事からの聴取事項に対して意見を具申します。委員としましては高階貞男氏、弁護士です。それから高須要子氏、甲南大学の法科大学院の教授です。芦田英機氏、有限会社豊中駅前まちづくり会社取締役。元豊中市の助役で、行政にも詳しい方です。このメンバーで、組織として支援していいかどうかを判定してもらうということになります。

訴えられまして、職員から「ちょっとこれ、支援してほしい」ということで僕のところにこういう申し出が来れば、僕はこの審査委員会に意見聴取をして意見をもらいます。そこで僕の判断、支援をするかどうか、支援してくださいよと、支援オーケーということになれば、法務課が中心となって支援を行っていくと。

何が言いたいかというと、ちゃんと職務行為をやっている中で、本人が責任を負わなくてもいいようなものなのに、無理やり個人相手に訴えを起こしてくるということに関しては、ちゃんと組織で守ってあげる必要もあるし、そういう懸念があると、例えばこれ、評価の中で個人を訴えられると。そうなると、校長さんとしてはおちおち評価できないんですよね、個人で訴えられるかもしれないなんていうことになると。

こんなことはあってはならないので、まずはそんな訴訟を、弁護士がついているんだったらもうちょっと法律家として個人を訴えるのか公共団体を訴えるのかを適正に判断して、その弁護士が判断して訴えを起こしてもらいたいなと思うんですが、これは原告の自由になっていますから、無理やり個人を訴えてきた場合には組織として守ると。きちんと人事評価システム、評価結果を昇給等に活用と。いろんな政治信条とか思想とかでもって、こういう訴訟で対抗してくるような場合には、きちんと組織として防衛を行うということをやっていきたいと思います。

非常にこのあたり、どこもこういうことをやっている都道府県もなく、個人を訴えられた場合に組織としてきちんと守ってあげるのかどうなのか、いろいろ庁内でも議論したんですが、最終的にはこのように法務課がきちんと公平な公正な制度をつくってくれたものだと僕は思っていますので、いろいろこの点に関してもこれから異論とか反論があるかと思いますし、勝訴した場合にその弁護士費用を公費を使ってきちんと払ってあげるということになれば、そこもいろいろ意見、反論があるかもわかりませんが、僕自身としてはこういう形で守るべきものは守っていくと思っています。

ちょっと複雑な話ですが、要は訴えられるべきでないのに訴えられてしまった場合には、そこで個人の問題なんだからということで突き放すことなく、ちゃんと組織として援護してあげましょうと。それは何も個人を守るという、それだけじゃなくて、ちゃんと職務に、恐れて萎縮してしまわないようにするためにも、このような組織としてのバックアップが必要かと思っています。

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今後の日程

今後の僕自身の日程で主なものは、22日の金曜日、14時からWTCへ視察に行きます。WTCとその周辺施設等を視察しまして、庁舎移転、夢物語なのかどうなのか、現実性とかそのあたり、僕自身は現実的な案だと思っているんですけども、再度じっくりと、これは市の港湾局も来てくださるんですね。大阪市の港湾局、またWTCの会社側のほうも来てくれるということなので、きちんと自分の目で確かめたいと思っております。

23日の土曜日、11時からは、以前少しお話ししましたが、3府県知事の懇談をします。滋賀県の嘉田知事、京都府の山田知事と。船上で琵琶湖大橋から長浜まで、いろいろとちょっと滋賀県の状況を視察させてもらいます。そこで懇談をさせてもらって、特に長浜では黒壁を視察させてもらって、大阪ミュージアム構想といいますか、そこに反映できるもの、得られるものはきちんと得たいなと思っています。黒壁を活用した長浜のまちづくりなんていうのは、非常に僕の言うところの空気感の最たるものですから、これは勉強させてもらいたいなと。

それから、淀川流域全体の、淀川流域に限らずですが、淀川流域というよりも琵琶湖の流域全体の治水政策のあり方、ダム問題もいろいろ今、問題になっていますので、このあたりも嘉田知事と山田知事と、ちょっと本音で話し合いをさせてもらいたいなと思っています。

あと、僕はやはり関西州といいますか、道州制の話を山田知事と嘉田知事に持ちかけたいなと。京都で持っているもの、滋賀で持っているもの、京都で強いもの、滋賀で強いもの、それはできる限り利用させてもらって、都道府県の枠を超えて大阪・京都・滋賀でタッグを組んで行政の効率化を図っていくと。びわ湖ホールなんてすごいいいホールだと思うんですけどね。そういう形で、今回の庁舎移転の問題でちょっと説明させてもらいましたが、お互いの強み弱み、あるものないものの組み合わせを京都・滋賀県と一緒に考えてみたいなと思います。
以上です。

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質疑応答

記者

まず、けさの自民党との話し合いの中で、財政問題研究会という話が出て、具体的にどのようなものか教えていただけますか。

知事

具体的には、ペーパーで資料を出させてもらいますので。今回の収入の範囲で予算を組むという方針で予算を組みましたけれども、この中で例えば収入の範囲の収入はどういうものにするのかとか、僕が言っている退職手当債の発行、これについてはどうなんだとか、退職金というものの引き当て、民間ではやるけれども、こういうのは積むべきなのかとか。

僕は8年後ぐらいの財政指標をターゲットにして予算を組みましたけれども、国なんていうのは3年か4年ぐらいしか先を見ていませんので、行政としてはどこまでの将来を見通して財政運営をしていくのかとか、損失補償のあり方、短期貸付金のあり方、その他いろいろ検討課題を書いていますけど、僕がひっきりなしにいろいろ財政に、これはどうなんですか、あれはどうだろうということを、メリットシステムとか債権管理の強化も含めて、今までの財政運営上、問題となっている課題事項について、ちょっと全庁的にきちんと研究をしようと。

これからの自治体経営において、民間であればものすごい厳しい財政ルールがあるんですけれども、その辺は政治というものが絡んで、知事の裁量といいますか、政策判断の裁量が非常に大きいものですから、ちょっと一遍きちんと自治体運営についての財政上のルールといいますか、そういう指針みたいなものをつくりたいという意図で財政課にボールを投げたところ、じゃ、こういう形で研究会をやりましょうということになりました。

記者

23日に3府県知事の会合があるということなんですが、道州制については、山田知事や嘉田知事とも若干意見が違うというところがあると思うんですが、ここを埋め合わせに行こうと、そういうふうにお考えでしょうか。

知事

いや、話し合うだけですけども。

記者

ただ意見交換をする。

知事

そうです。

記者

WTCに視察に行かれることなんですが、WTCに移るにせよ、移る移らないの判断は、いつぐらいまでにされるというふうに知事はお考えでしょうか。というのは、大阪市のほうは、一応年内にWTCの処理策を考えましょうということを言っています。時間を切っていますが。

知事

時間は、でも、こちらは切れないですね。9月までには3案提示はさせてもらいますけれども、やはり議会での議論といいますか、多分9月とか、そんなところでは結論は出ないと思いますし、僕のほうからいつまでということになると、議会の意向を無視になってしまいますから。

やはり、議会で了承を得られなければ、ちょっと進めることができないので、それこそ議会の皆さんにどう説得できるかというのは、僕次第のところもあるんですけどもね。ただ、だめだということになれば、進めることはできませんし。

記者

進めるとなると、例えば、それこそ大阪市のほうに合わせて年内までに結論を出さなければいけないんですよというふうに説得されるとか、そういう必要も出てくるんでしょうか。

知事

そうですね、ただ、こちらがこういう案を出して、それ以上に、府が入る以上に、いい案が大阪市に出てくるのであれば、それはそれで、そっちをとめてくださいというのも言えませんしね。そこは、市の判断にもよるんじゃないでしょうかね。

市も年内までというふうに言っていても、やはり、買い手であるこちら側の府が入ってくるということによる有効性を認めてもらえれば、そうは市も時間は切れないと思うんですけどもね。どこまでこの府の案を重視してくれるかということに期限が切られるかどうかということは決まってくるんじゃないでしょうかね。

記者

WTC、これは知事の中で非常に有力な案だと思うんですけれども、一番の理由は、これまでおっしゃっていたような関西州の州都にするには一番ロケーションとしていいんじゃないかと、あれが一番、WTCという案の理由なんでしょうか。

知事

ロケーション、まあ、関西州の州都ということを見据えながらということなんですが、いろいろあって、府市連携の象徴的な事業にもなりますし、あと、今日、部長会議でちょっと言ったんですけれども、攻めの姿勢は出してほしいと。

2案とか、イーブンで案が、判断が迷ったときには、どちらかというと攻めのほうに舵を切ってもらいたいということを今日、僕は部長さんに伝えたんですね。これから伸ばしていく、再生に向けてスタートをしていくときに、現状維持とか。今縮めるだけ縮めたわけですから、現状維持だったら縮こまったままですからね。

だから、迷ったときは、何でもかんでも、僕はちょっと攻め過ぎで言い過ぎのところもあるから、そこは職員の皆さん、部長さんにもブレーキはかけてくださいねという話はしたんですが、それでもやっぱり、今までのような行政のスタイルの姿勢ではなくて、やはり攻めの姿勢を出してほしい。そう考えたときに、庁舎を移って、南港がもしかすると活性化するかもわからない。ここの跡地を、もしかするとほかのまちづくりに使えるかもわからない。動きが出ると思うんです。

このままここで耐震をやって、庁舎建てかえやってということになれば、何もそこに動きが出ないので、やっぱり、再生というものをやろうと思えば、動かさないといけないと思うんですね。だから、いろいろ意見があって、最初はすごい庁内でも猛反対の意見だったんですが、実際、この問題が起きて、いろいろ職員の皆さん、現場に行ったりとか、気になって行っている幹部の人もたくさんいて、職員も行ったりとか。

それから、府民もいろいろな声を府庁にも寄せてくれたり、報道でもいろいろありました。そういう話を総合していくと、今、庁内では何となくイーブンぐらいになりつつあるのかなと。賛否がイーブンぐらいになりつつあるのかなと。であれば、イーブンになったのだったら、攻めでいきたいなと思いますけどもね。何がなんでも絶対こういう理由でだめだという理由があれば、それは無理やり行くわけにはいかないですが。

行ってもいいし、行かなくてもいいし、行ってもいいという案と、行きたくないという案が両論で出てきた場合には、これは物事を動かすことのほうに舵を切るのが再生へ向かう第一歩だと思いますので、そう考えれば、動かしたいですね。

記者

同じように、伊丹空港の廃止も含めて、タブーをなくして検討しましょうとか、淀川左岸線の延伸部の話ですとか、この間、知事おっしゃいました攻めるという形ということでいろいろと問題提起をされているということになるんでしょうか。

知事

この三つの問題は、一つの関西州の州都、関西州という一つの僕の考えに基づいて、その大きな方針があると、そういう問題が全部ある意味一定の方向に片づいてくるというか、結論づけられるといいますかね。今までのように淀川左岸線の延伸部を府と市の間の問題とかとらえるんじゃなくて、やっぱり、関西州という枠組みで考えたりとか。

そういうことをすると、空港の問題も庁舎の問題も一定の方向に導かれてくると。だから、何も関西州という戦略が正しいかどうかは、これはまたいろいろ議論があるかと思うんですけれども、僕は、今、そういう方針で物を考えていますので、そこから導かれたこの三つの結論なんですけれどもね。問題提起というよりも、関西州という一つの戦略に基づいての僕のいわゆる戦略なんですけどもね。

記者

三つというのは、空港と……。

知事

空港と左岸線延伸部と庁舎ですね。そのほかも、今、政策問題、施設の問題も部長さんにまた管理職研修のときにも伝えたんですが、すべて物事を関西州という視点で考えてほしいということを言っています。

この間、「ムーブ!」で取材を受けたんですが、海外事務所を廃止すると。上海だけ残して、そのほか全部廃止ということになるんですが。その理由もいろいろと部局で、完璧な理由が上がってきたんですけれども、その理由もそうなんだけれども、関西州という視点、地方分権という視点から海外事務所はどうあるべきかということを考えると、僕は、上海事務所一つで今のところいいんじゃないかという結論になったと。すべては、関西州という視点で物事を考えています。

記者

今日、自民党との話し合いで、団体、出資法人でしょうか、それの運営補助金に対して、事業補助金にするようなことの話をされていたと思うんですが、そこら辺、どういうお考えなのか。

知事

これもまだ自民党の先生方とか議会の先生方と議論しなければいけないですし、今日も自民党の提言という中では、ちょっと考え方を改めてほしいということを言われましたので。

これはまだ決定事項ではないんですけど、僕の考えとしては、出資法人とかそういうことじゃなくて、いわゆる世の中にある、特に府にある、府域内にあるいろんな団体、そこに対して、とりあえず運営補助という形で補助金が出ていたのが今までたくさんあったわけなんですね。

今回、それを全部整理をかけたんです。医師会でも年間5億とかいっていたんですよ。
だから、それは何とか組合とか、いわゆる業界団体と言われるところに運営費補助ということで行っていたと。それをやめましょうと。

事業として、どうしても必要なその事業、その団体が府民全般にわたって必要な事業をやる場合には、その事業に対して補助は出しますけれども、団体の運営ということで、その団体だけにお金を渡すというのは、僕は解消の方向に持っていきたいと。

これ、おわかりのとおり結局は選挙ですよね。業界団体から票をもらえば、お返ししなきゃいけないわけなんですよね。
だから、その続きでずっと団体への運営費補助というものがあったと思うんですが、一旦それは整理をして、今後、大阪府は、いわゆる業界団体に対して運営費補助というようなことはしませんと。

その必要な事業をちゃんと立ててもらえばね。それが本当に府民全般にわたって必要な事業ということになれば、そこは補助、政策判断でやりますが、団体に対してとりあえずお金を渡すというような形はもうやめましょうというようなことなんですけどね。

記者

今の自民党の政策提言に関連してなんですけど、府市連携では、いわゆる知事選と市長選を統一で実施すれば、経費の削減にもつながるというような、自民党さんが2番目の項目で出されていたんですが。知事選と市長選の統一については、知事のお考えはいかがですか。

知事

いや、いいんじゃないですかね。でも、それだったら、僕が途中で辞任したら、もう1回選挙をやって。でも、途中でやめたら2期で終わっちゃうじゃないですか。

記者

任期満了で終われた場合というような前提なんですけど。

知事

それは統一してやるほうが経費も削減できるし……。
でも、わからないですね。選挙の機会というのは、その時々の状況によって府民の選択権というものもあるので、その選択、投票する時期を一カ所に集めてしまうというものの弊害もあるのかなというふうに思うんですけどもね。

時期をずらして、最初はこっち側の政党寄りの考え方がいいと思ったけれども、やっぱりおかしいじゃないかということで違う判断を下すという機会を与えるという意味では、ずらすということも必要なのかなと。

ただ、僕自身としては、大阪府と大阪市ぐらいだったら、そんな府民、市民の判断として、時期をずらす必要もないのかなというふうには思っているんですが。でも、府民側からすれば、いや、選択の機会をちゃんと保障してくれと、時期をずらして、なるべく多くくれという意見であれば、一方的に合わせることはできないのかなと思うんですが。

いずれにせよ、府知事選は、僕がやった時期は不適切です。あの1月10日の告示は。予算が何も組めないので。僕みたいに暫定予算ということをやらない限りはね。公職選挙法の話になってくるのかな、わからないですね。ちょっと見えないですけど。
でも、少なくとも府知事選のこの時期というのは不適切だというふうには思っています。

記者

府市連携の件で、平松市長が、名古屋市、横浜市と政令市の権限を強くしてくれと。いわゆる知事のお考えとちょっと方向性が違うような感じもするんですが、そのあたり、ご見解はいかがでしょうか。

知事

中田市長と以前会食させてもらったときにも、その大都市構想の話でいろいろ議論させてもらって、やっぱりお互いに認識がちょっと違いますねということで、これから一緒に勉強やっていきましょうという話になったんですけどもね。

ただ、認識が違うということはないですけど、いずれにせよ、大都市ががーっと伸びていったとしても、どこかで、広域でそれをまとめるコントロール役というか調整役が上に入らないといけないというのが僕の考え方で……。

大都市構想のあの3市は、自分たちの上には全く何もなしというわけじゃないですよね。幾ら大都市構想でもね。権限はたくさんもらうけれども、上にコントロール役、調整役のさらなる広域行政というものが、国なのか、都道府県なのか、道州なのか。大都市構想は都道府県は否定しているんですかね。でも、上に道州が来ることは否定はしていないと思うので、僕はあまりそこは違いはないかなと思うんです。

ただ、中田市長とか平松市長との僕の決定的な考え方の違いは、僕はコミュニティというか、これから少子高齢化社会を迎えるに当たって、住民同士がコミュニティで支え合いをしなきゃいけない、なるべく身近なところに行政というものがなければならないということを考えると、基礎自治体はやっぱり30万人程度ぐらいが限界なんじゃないのかなと。やっぱり大都市が大き過ぎると、住民から離れた行政になるのでコントロールがきかなくなりますよ。

今の大阪市さんの状況を見て、平松市長に言ったのは、区ごとの公選制とかにして、選挙の洗礼を浴びた……、やっぱり僕ら選挙の洗礼を浴びると、住民のことがものすごく気になりますからね。そういう人が、あるまとまりの中に、トップに来ないとコントロールがきかないんじゃないですかね、という話は平松市長や中田市長に言いました。

ただ、平松市長は、中田市長もそうですけども、大都市はもっとがんがん力を持って、権限も持って引っ張っていくと。政令指定都市の中でも横浜と名古屋と大阪は特別で、ここは地域を牽引していくんだという考え方で、僕はそれはそれで構わないんですけども。

ただ、住民からあまりにも遠くなり過ぎた行政体というのは非常に危険だというふうに僕は伝えました。中田市長もそこはご理解いただきましたけれどもね。平松市長はそのときには、うーんとかいう話だったですかね。

そういう意味で、別に大阪市がどんどん大きくなっていってもらってもいいんですけども、大きくなったとしても、住民に近いコミュニティ、東京の特別区じゃないですが、30万単位ぐらいのコミュニティで、公選制のトップが入るということは必要になるんじゃないのかなというふうには思うんですけどもね。そこの違いがちょっとありますかね。

記者

先ほどの団体の運営費補助ですが、今年度予算で全廃という話になっていましたけれども……。

知事

やっぱり残っているものもあります。全廃の方向で、そういう方向でやっていますけど、今回、ちょっとまだ年度途中だったものとかありますのでね。その話をして、総務部長が確認しますと言ったんですが、いや、僕、そんな調査要りませんよというふうに言っちゃったんですけどもね。全部点検しようと思ったらまた作業が必要になってくるので。必要であれば問うてもらえればいいんですが。

記者

今後、知事の方向性としては、それは全廃して、事業費に絞って切りかえるということなんでしょうか。

知事

部長会議でそういうふうに言ったんです。それで、大阪府の方針としてそれでいいですねということを部長会議で今日確認させてもらって、運営費補助は基本的にはなしにして、事業費補助に切りかえると。健康福祉部の笹井部長もそういう方針でいくということを個別に答えられましたし、今日、そのことをあえて僕がちょっと念押しで部長会議で確認させてもらったんですが。

ただ、自民党さんからは、やっぱり団体が存在していること自体で意義があるものもあるから、何でもかんでも事業費というわけではなくて、運営費補助が必要なものもあるんじゃないかということを、今日意見をちょうだいしましたけどもね。

記者

知事の今後の方針としては、それを精査して、必要な団体には運営費補助を出すにしても、基本的には、事業のほうに出すというのでも来年度から始めるという方針でよろしいでしょうか。

知事

運営費補助は出さないですよ。

記者

それは一切出さない?

知事

議会での議論はありますからね。僕の方針としてはその方針です。ただ、議会で当然幾つかの、前の議会でも福祉系の団体については補助が必要じゃないかということのいろいろ議論がありましたのでね。だけども、やっぱりそこは事業費に、きちんとした中身が評価できる事業に転換してもらいたいですけどもね。

運営費ということだったら、ぽんと運営費で渡してしまうのでね。事業を立ててもらって評価をして、補助に値するかどうかということをきちんと政策決定すると、行政決定すると。補助の仕組みはそうしたいなというふうに思っていますけどもね。

記者

じゃ、来年の予算でもかなりその辺はクリアに、わかっている上での質問なんですが。

知事

来年の予算は、いや、今年度もだから基本的には全廃でいっているんですよ。今年度も全廃でいって、ちょっとまだ資料は出ていない……。必要であれば……。

  職員

残っているものはありますけどね。

知事

幾つかあるけど、21年度もゼロにはならないんですかね。

  職員

それは予算議として……。

知事

ああそうか、21年度は予算議論があるんですね。じゃ、必要であればちょっとプラスしてもらったら。団体運営費補助、何が残っているかというのは、ちょうど中西部長が調査しましょうかということを、僕はそれいいですというふうに断ってしまったので。問うてもらえれば。
大きな今までのいわゆる組合だったりとか、そういうところだったり、医師会にしても、そういうところの運営費補助は全部整理しました。

記者

関空の絡みで、泉佐野市が橋を通行する車に課税する条例案を議会が可決したんですが、それに対しての知事のご感想、ご意見があれば。

知事

ごめんなさい。さっきの団体の運営費補助は、多分、人権協会についてはまだ運営費で、削減にはなっていますけども、それで残っている分があるんじゃないですかね。事業費に完全に転換できていないと思います。それは次年度から事業費にはしようということなんですが、今年度はその分が残っている分があると思います。

空港の条例の可決、泉佐野市議会の可決ですが、ちょっと行政的な答えになってしまうかもわからないんですけれども、今回の新税については、法定外の税を新たに課すこと、また関空のアクセス料金を引き下げようとする買い取りの趣旨に合致しないこと。法定外の税を新たに課すことというよりも、どちらかというと、関空をハブ空港というか拠点空港に考えて、そこにアクセスする料金をとにかく引き下げようということで、府も国に対していろんな働きかけをしながら、結局、国に買い取りをしてもらったんですが。

今回のような利用税になってしまうと、国の買い取りの趣旨、アクセス料金を引き下げようとする趣旨に合致しないことから、慎重な検討をしてくださいということを市長には求めていたんですが、ただ、市として減収を補てんするために、やむにやまれぬ判断を行ったものと僕は考えます。自治体のトップ、首長にとっては、財源に触れられるというのが一番許せないことなんですね。

歴史的な経緯とかいろんなことがあるのかもわからないですけども、やっぱり財源をぽんと一方的に取られると。それに関しては、もともとそんなのは泉佐野市、棚からぼたもち的にもらっていた財源じゃないかとか、そんな意見もいろいろあるみたいなんですけど、それでも、実際持っていたものをぽんと一方的に奪われてしまうということは、首長としては許せないというか、許しがたいというような気持ち、ここは十分に僕は理解はできます。

ただ、繰り返しになってしまいますけれども、大阪府として関西空港へのアクセス料金は引き下げたいという思いがありますので、そういう意味では慎重な判断というものは求めてきたんですけどもね。

この辺も、空港戦略から何から全然戦略性が見えないですね。素人だと言われたので、僕は素人ですけども、素人が見たって、何をしたいのか、国の政策というか行政の政策はさっぱりわからないですね。周りの関係の市町村のこととかそういうことの調整も何がどうなって……。一定のきちんとした方向性でやっているというよりも、完全に場当たり主義というか、何の戦略もなく、不都合が生じたらその場その場で対処しながら、こっちを対処すればこっちにほころびが生じるという典型例じゃないのかなと。

問題解決手法としては最悪の事例で、こんなの、コンサルか何かに言ったらゼロ点のような解決手法というか、そういう戦略というか政策決定になっているんじゃないのかなと僕は思います。

記者

今のお話だと、買い取りにかかわって、例えば、知事はまだ立候補はされていませんでしたけど、去年の予算、12月の段階で、当時の知事は大喜びして大阪府の意見を受け入れてくれたと。それで国が買い取ってくれるようになったんだと、自分としては念願だったと言っていたんですよね。つまり、それは大阪府の戦略としてあそこを買い取ると。今のお話だと、地元の調整ができていないんじゃないかということですが、知事としては、当時、それなりの経緯の説明の中で、地元の市と大阪府がうまく調整できていなかったという認識ですか。

知事

前知事の方針に基づいて組織は動いていますから、当時の判断というか、僕は前知事の判断はとやかく言えないし、そのときの部局の判断についても今のこの段階では言えないですけども、今の僕だったら、こんな形で市町村の意向というか、財源を奪われるような形でのこんな方法なんていうので大喜びするなんてあり得ないですけどもね。

だから、それこそ大阪府と泉佐野というのが別会社だという認識で前知事は動かれていたんじゃないですかね。大阪府と関係市町村が一体となって、府も市も、結局、府民から、市民から見れば行政体として一緒なんだよという感覚からすれば大喜びなんかできないんじゃないのかなとも思うんですけどね。

記者

今年度の予算の中で、いわゆる橋の買い取りの費用というのが盛り込まれていると思うんですが、これを一旦停止するお考えはありませんか。

知事

これはできないですね。議会での答弁もしましたけども、法律上の義務で直轄事業と同じような形になっていますので止められません。しかも、議会答弁のように、一方的に意向を無視された形で請求されたわけではなくて、府からお願しているような話でもありますから、議会答弁の要件に照らしても拒否はできないと思っています。

記者

23日の3府県の知事の懇談で、淀川水系のダムのお話をされるということですけれども、これはたしか国から8月中に知事意見を欲しいということだったかと思うんですが、知事意見はいつごろ出されるんですか。

知事

ごめんなさい。知事意見は、期限はまだ確認していないですね。済みません。また別途問い合わせしてもらえれば。あれは8月の……。

  職員

向こうは一応そういうご意向は示されていますけど、明確にはこちらからは期限はお答えしていません。

知事

やっぱりこちらからも調べなきゃいけないこととかお聞きしなきゃいけないこととかもありますので、それがきちんとできて、判断するに熟した時期といいますか、やはり一方的に期限を切られても難しいですけどもね。きちんとこちらが判断しなければいけないための資料とかデータとかを全部出していただいたのに、こっちが判断を引き延ばすということは絶対にしませんけれども、そこは確認しないと、とんでもない金額?負担につながってくる話ですから、そう簡単には判断できない問題だと思っています。

記者

知事のお考えを改めて伺いたいんですけど、ダムの必要性は認めるけれども、今、府にはお金がありませんという、そういうお考えですか。

知事

大きな話はそうですけどね。お金を払うスケジューリングだったりとか、そのあたりがきちんと出てきて、そこで最終の判断はしますけれども、今一気に払えと言われても、とてもじゃないですけども、大阪府はそれはどう考えても無理ですよね。

繰り返しになりますが、国と地方の役割分担が絡み合って、全く日本が進まない典型例だと思っていますし。淀川左岸線の延伸部なんかは進まないですね、府と市の考え方というか視点からすると。

市長の言い分もいろいろあるのかもわからないですけど、まさに大阪が発展しない象徴が淀川左岸線の延伸部で、府にも言い分があり、市にも言い分がありということになるんでしょうけれども、やっぱりこういうことをやっていると行政の仕組みということで、国や地方というものが停滞しているんだなということを痛感していますけどもね。

早く国の仕組みとか、行政の仕組みが変われば、すぐさまハッピーパラダイスというわけじゃないですけど、今みたいな前に進まないというこんな状況にはならないと思いますよ。すべては国の仕組み、行政の仕組み、すべてはそこに原因があるということは半年でよくわかりました。

なお、本文は、読みやすくするために、広報報道課で編集しています。

なお、JISコード第2水準までに無い文字については、JISコード第2水準までの文字に替えて表記しています。

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府民文化部 府政情報室 広報広聴グループ

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