平成21年(2009年)11月6日 知事記者会見内容


記者会見項目

障がい者雇用の促進について

障がい者雇用の促進についてであります。
このたび、障がい者の雇用の促進等と就労の支援に関する条例が成立しました。来年4月から施行します。こうした取組みを契機に、事業主の皆さんにご理解、ご協力をいただきまして、障がい者雇用ナンバーワンを実現したいと思っております。
本日、障がい者雇用に係る支援内容をご報告いたします。

1 法定雇用率未達成企業に対する誘導支援ですが、本条例に先立ちまして、本年7月、障がい者雇用促進センターを知事部局に設置しました。ここでは今後、契約や補助金交付の相手方など、府と関係のある事業主に対し、人材情報の提供や専門家派遣、雇用事例の紹介などの支援を実施します。事業主に対してサポートをしていくということですが、各事業主には法定雇用率の達成に向けて、精一杯努力をお願いしたいと思っております。
府も積極的にサポートしますが、府からの行政的なサポートにもかかわらず、法定雇用率の達成に向けた努力を行わない事業主については、条例の手続を踏まえまして事業主名を公表します。また、公表された事業主に対しては、一定期間の入札参加停止や補助金交付の制限等を行います。これらの措置をあわせまして、「法定雇用率未達成企業と大阪府庁は取引しない」という、大阪府庁のメッセージとしたいと思っております。「法定雇用率未達成企業とは取引しない」という、これが大阪府庁としてのメッセージであります。

大体2年ぐらいの期間をめどにする雇い入れ計画の提出などをしてもらって、2年間ぐらいですぐにというわけにはいかないのですが、2年間ぐらいの期間で法定雇用率を達成していただくと。府も全面的にサポートしていくと。そういうサポートをしたにもかかわらず、サポートが不十分だということであれば、事業主の皆さんに行政に対して不平不満、クレームをいただきたいと思います。府も障がい者雇用センターを設置しまして、全力で事業主の皆さんをサポートしますので、2年間の期間を経てもなお、そのサポートにもかかわらず、努力が見られず、障がい者雇用率、法定雇用率未達成ということになりましたら、私は厳格に、事業主名を公表しまして、その上で入札参加停止や補助金交付の制限という、ある意味、そういう形のペナルティーを課していくという方針を、僕は強くやっていきたいと思っております。
ありとあらゆる府との取引関係については、このような形で府が一定の期間サポートをする。2年間ぐらいをめどに改善を促していくと。それでもだめならペナルティーということですが、障がい者雇用関係業務の場合には、もともと障がい者を雇用しなければいけませんよということが要求されるであろう業務につきましては、法定雇用率未達成企業とは当初から契約はしません。ここは非常に厳しくさせてもらいます。
府民の皆さんがこういう業務であれば、府と取引する場合には、その事業主が障がい者の皆さんを雇用していなければいけないだろうと思われるような業務に関しましては、いきなり契約しないという厳しい措置を取っていきたいと思います。この点につきましても事業主の皆さん、ぜひご協力とご理解をお願いしまして、障がい者雇用日本一を目指していきたいと思っております。

2 大阪ハートフル基金の創設。
ペナルティーの話になってしまいましたが、今度は頑張ってくださっている皆さん、事業主の皆さんを応援していく。障がい者雇用促進センターでサポートしていきますけれども、さらに、先ほど説明いたしました条例制定とあわせまして、大阪ハートフル基金を創設します。
これは、「働きたい」という障がい者の声を社会全体で受けとめまして、障がい者が働きやすい職場環境を整備する事業主を支援するものです。積極的に事業主を支援していきましょうという施策に充てさせてもらう基金ということで、平成21年10月30日に設置しました。目標額は1億円。
ところで、基金については、部局に指示を出しました。庁内全体で基金の扱いについてはきちんと厳格に、財務マネジメントの観点で厳格に運用するようにと、運用といいますか扱うようにと指示を出しています。どうも今まで基金、積み立てるのは積み立てるのですが、それをどういつまで使うのか、そういうことをはっきり決めていなかったきらいがありますので、ハートフル基金に限らず、今、庁内にあります基金全般にわたって、基金の扱いについては精査しております。厳格な運用、ルールを明確にすること、そして府民の皆さんに周知すること、透明化することを徹底していきたいと思います。

現在の積立金は、府出資の第三セクター方式による特例子会社、パナソニック交野株式会社からの配当金を活用しております。障がい者の皆さんが夢や希望を持って生き生きと働いて、自立した生活を送ることができるよう、府民、企業等の皆さんから、寄附などのご協力をよろしくお願いしたいと思っております。詳細は府のホームページに記載しておりますのでご覧ください。お願いします。

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水都再生をめざした河川水質改善について

次に、水都大阪を目指した河川水質改善についてですが、僕はこの水都大阪、水都再生を目指して水辺の景観、特に川から見たまちの景観づくりに力を入れたいと思っておりまして、昨日の戦略本部会議でもこの水都大阪の景観づくりについては、特にライトアップを含めて知事重点事業として取り組んでいきたいという方針を出しました。ライトアップ等の景観整備だけに限らず、川の水をきれいにすることが一番重要でしょうけれども、誰もが泳ぎたくなる川を一つの目標としまして、その大きな目標に向かって、今行政ができること、できる限りのことをやっていこうと。その際に、行政だけで考えていても仕方ありませんので、民間企業の知恵をお借りしましょうということで、積極的に民間からの技術提案を受け付ける、そういう仕組みを先日つくりまして、技術を公募いたしました。11社からご提案をいただき、その中から希望のありました3社に、大川の水が流れ込む毛馬桜之宮公園で、水質浄化の実証実験を行っていただきます。今も行っていただいておりますが、私も来週、11日水曜日に現場を視察します。ご提案いただいたアイデアを生かして、美しい川づくりに努めていきたいと思っております。

今日のお昼、中国広東省汪洋書記といろいろ意見交換をさせてもらいましたが、広東省でも川の浄化については、国を挙げての課題事項になっているようであります。大阪から水質浄化について、すばらしい技術というものを打ちあげることができれば、中国に対して売り込むこともできます。水都大阪ということはイベントだけじゃなくて、水質浄化の技術についても水都大阪を売り出していこうという、僕の強い思いを実現するために、今回、このような形で民間企業からの技術提案を受けました。
この中で一つでも二つでも、また、今回の技術提案、単発ものではありませんので、引き続いてやっていきたいと思います。民間の皆様から技術提案をどんどんいただいて、まずは東アジアに、世界に売り出すことができるように、大阪府として力を入れていきたいと思っております。

実際、どういうものかは僕もわからないのですが、来週11日水曜日、現場視察に行きますけど楽しみです。本当は、泳げるんだったらこの場で泳いでやろうと思っていたのですが、11月なのでちょっと泳げないですね。足をつけるぐらいですかね。そのあたりぐらいはしようかなと思っていますが。
これも部局等にまたいろんなメールとかも出していましたが、これまでは成功したものとか、必ず成功するものしかこういうことをやらなかったみたいです。知事が行って失敗したということになると何かいろいろと問題があるみたいだったのですが、僕は何でもいいからとりあえずやってくれと。まずやって、うまくいく、うまくいかないかはその場勝負ということなので、もしかすると失敗しているかもわからないです。そういうこともあり得るので、そんな感じで現場視察に行ってこようと思います。
1社でも2社でも多く、こういう形で技術提案をどんどんやっていただいて、水質浄化について行政の力だけじゃなくて、民間の力をお借りしながら、一緒にこの水都大阪、水の都大阪、川で泳ぐことができるぐらいの水質浄化に向けて取り組んでいきたいと思っております。

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公共調達における大阪府・大阪市連携の取組みについて

次に、公共調達における大阪府・大阪市連携の取り組みについてであります。先日、記者の皆さんから取材を受けましてお答えしました。担当部局からもきちんと説明させていただいたかと思いますし、既に報道も出ておりますので、あまり細かなことを言っても仕方がありませんが、僕がここで言いたいのは、大阪府庁と大阪市役所、その気になれば本気で連携できると。また、トップ同士がしっかりとそういうメッセージを組織に発すれば、大阪府庁、大阪市役所、そこは行政マンとしてプロ中のプロなわけですから、連携できるんだなと本当に実感しました。
以前から、この公共調達における大阪府、大阪市の連携は、ずっと担当部局がいろいろ頭の中で案を練っていたみたいです。担当部局が僕らをおだててくれたのかどうかはわかりませんが、僕と市長がどんと緊密な連携を取って、特にWTCの庁舎移転をめぐって、他の部局も大阪府と大阪市が非常に連携をとれるような状況になったので、今までずっと温めていた案が一気に加速しましたなんていうことを契約局から言われて、非常にうれしかったのですが。それが本当かどうかはともかくとして、こういう形で細かな事務事業に至るまで、大阪府庁の職員も大阪市役所の職員も連携をしていこうと、効率化を図っていこう、大阪のためにいいやり方はないかということを考える姿勢が、僕が一番重要なことだと思っていまして。今回のアルファ化米と、それからデータベースの共同化というのはすばらしいです。ぜひこの前向きの動きを途切れさせることなく、さらに加速できるように、平松市長と頑張って取り組んでいきたいと思っております。契約局、非常に頑張ってくれていますので。いろんな問題はあるのかもわかりませんが、うまくいけば堺市も巻き込んでいきたいなと思っております。

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地方分権改革推進委員会第3次勧告に対する各省庁の対応について

次に、地方分権改革推進委員会第3次勧告に対する各省庁の対応についてですが、担当部局からもいろいろと報告を受けております。全体、見直し項目、地方からの要望の多い104項目の見直し要請に対して、勧告どおりの見直しは28項目と3割弱ですか。今の段階では1次回答ということなので、原口総務大臣は1次回答と、ワンステップということですから、しっかり見させていただきたいなと思っております。
これまで地方が、知事会も市長会もやいのやいの言っていたのが1個も進まなかったゼロ回答に比べればかなりの前進かと。霞が関が動き出したなと。言ったらきりがありませんので、単に3割弱じゃないかというような意見もあるかもわかりませんが、しかし、今まではゼロ回答だったので、やっと風穴があいて動き出したのかなと思っております。

言いたいことは山ほどありますが、しばらく様子を見ます。原口総務大臣に、また民主党政権にとにかく頑張っていただきたいと思っています。国が決めなければいけない最低基準と、地方に裁量を任せる部分、この区分けをしっかりやっていただいて、もちろん、国が一律に決めなければいけない部分もあるのかもわかりませんが、地域主権という観点で、民主党政権の皆さんには頑張っていただきたいと思っています。
今までは、霞が関の仕組みを変えなきゃいけないということを僕も力を入れて言ってきたところではありますが、民主党政権になって政権交代が起き、確実に政治主導、そりゃ、100%満足かと言われればそうではないですけれども、今まででは考えられなかったような動きを毎日、感じております。いよいよ次は、自治体改革。あとは、総務省顧問として大阪府議会ということではないですが、全国の地方議会改革、これを真剣にやらなければ、地方分権、地域主権は進まないと、僕は思っております。

民主党政権の皆さんといろいろ意見交換をさせてもらっています。政権につけばつくほど霞が関、役所からいろんな情報が来るんでしょうけれども、地方に対する不信感が非常に強いなということを僕は実感しております。これはおっしゃるとおりだなと、今の地方自治体の組織のあり方、公務員制度のあり方、それから議会のあり方、こういうことを見れば、中央政府から見ると本当に今の地方に裁量を渡しても大丈夫なのか、お金と権限を渡して大丈夫なのかというように思われても仕方のない面が多々あります。大阪府知事という役職を離れて見れば見るほど、僕は自治体の改革の必要性、地方議会の改革の必要性を強く感じます。いよいよ次は地方改革ということを、声を大にして、強く主張して、自分が今、府知事という立場にありますので、できる限りの自治体改革、また、議会改革ということに関しても、できる限りの力を尽くしていきたいと思っております。
以上です。

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質疑応答

記者

最初に、中国広東省汪洋政治局委員と会談が公開されて、その後の昼食会は非公開でした。その公開の場でぜひ広東省に訪問をという話があったそうですが。知事は第1、第2の北京、上海は行かれていますけど、中国第3の都市広州に行かれる予定はあるんでしょうか。

知事

12月にも中国訪問します。そこには日程、入っておりませんが、広東省、行くように何とかアレンジしてほしいということを、府民文化部の部長にそういうアレンジの指示を出しました。すぐさまというわけにはいかないと思いますが、全体のアジア訪問の中の一つとしてアレンジしてもらいたいと思っています。広東省、経済特区を含めて見なければ、アジアを感じることはできないと思いますので。汪書記からも今、広東省が直面している環境問題、川の状況とかそういうものもぜひ見てもらいたいとも言われましたので、広東省には行きたいです。

記者

昨日の戦略本部会議で、5つ、重点項目の中でのさらに重点というか、決まったと思いますが、文化系の3つのところは、文化行政の予算の組みかえでという説明が、昨日の場でもありました。特に最後の公立、私立を含めての授業料無償化の話、あれは確か私立のお話が出たときにも実現できるかどうかという話が、知事のほうでもあったと思いますが、合わせて23億と3億、26億円ですか。これを実際に重点項目としてやっていくと。確実にやるということでいいのかどうか。その場合、これからですが、財源の裏づけ、どういう方針を取っていくのか、教えてください。

知事

国みたいに無制限に借金できれば、赤字債を無制限に発行できるような団体であれば、やると言いたいですけれども。国は、自分たちは無制限に借金できるような仕組みにしておいて、地方にはえらい厳しい制限を加えていますので。府民の皆さんにご理解いただきたいですが、今、地方は国からがんじがらめの制約を受けていまして、国が本当に無制限に、でたらめに借金できるのに、地方はできないような仕組みになっています。僕は、高校の授業料無償化、バウチャーというのは前からやりたいと思っていたのですが、これ、約束はできないです。借金できる額が厳しく制限されていますので、財源がない以上はやりますと、今の民主党政権のようにマニフェストに掲げたことは何でもやりますというようなことは、地方自治体としては言えない状況がありますので。これを重点項目として掲げて、まず、シーリング、本来はシーリング、やりたくないと言っていましたが、5%のシーリングと5%の部局長のマネジメントによって財源を生み出していこうという方針を立てました。その財源の非常に高い優先順位として、この高校授業料、公立、私立問わず無償化を目指して財源を当て込んでいきたいと。

ですから、民主党政権のように必ずやるとは言えませんが、これからの取り組みの中で最重要の優先順位として取り組んでいきたいというところまでですかね。今、必ずやるとは、財源問題があるので言えないです。
高校の授業料無償化について。今回、私立の部分についてはセーフティネットの観点ですけども、僕は大阪の教育の特色として、私立でも公立でも選べると。僕が私学助成を削ったことの理念と、論理的に、理念的に整合性をとれるのかと問われたときに、僕は今までの私学助成というのは間違っていると思っているんです。というのは、自民党政権時代に私学団体が政治力を行使して、今の私学助成というものを作り上げたと思うのですが。私学側に対して、金はもらうのに、私学の自主性ということで、公的な面からの制約がなかったので。今の私学助成はおかしい。知事就任以来、私学助成について、このままはおかしい。私学助成を削りましたが、繰り返しになりますけど、今までの大阪府の私学助成が、あまりにもお金を使い過ぎていたという現状を、府民の皆さんにご理解いただきたいと。今回、大阪府の財政再建で私学助成、確かに僕は削りましたけども、全国から見れば、私学に投入しているお金の総額は、全国平均レベルです。今までの大阪府の私学に対するお金の使い方が、府の財政状況を度外視して、使っていたということは否めません。

僕は、私学助成、私学が公教育の一翼を担っていることを、否定しませんが、例えば不妊治療の助成にしても何にしてもそうですが、助成を打てば、今度、その事業主側、助成を受ける側、だから不妊治療をする、治療をやるクリニックとかそういうところが、価格をどんどん上げれば、意味がないです。助成した分、自分たちで価格を上げて、事業主サイドを利するというような、こういう仕組みを僕はおかしいということで、今回、私学の実質無償化にあたっては、私学の皆さんにも公的なお金が多額に入るということを踏まえていただいて、授業料等については上限設定をしました。
僕は私学の経常費助成も抜本的に見直しをかけていきたいなと思っています。私学の役員さんの報酬とか、授業料を見て、公立の高校と同じぐらいの公費、そこまでは確かに公的な助成をしなければいけないのですが、公立高校の授業料と比べても、特段に高い授業料を設定しているような私学に、助成する必要はないじゃないかというような思いもありまして、今回、いろんな制限をつけるという方針で、私学助成の見直しもしていきます。

そういう中で、僕は一定の私学の皆さんに対しても、公的な助成が入ることに伴う負担を甘受してもらった上で、大阪府から私学でも公立でもどっちでも選べるというような、そういう教育環境、またそれを大阪の特徴として全国発信していきたいので、何とかできるところまで実現したいのですが。今回は、年収350万円以下の世帯までは私学実質無償化ですが、これを年収500万円の所帯まで何とか引き上げられないか。私学の経常費助成を授業料助成に振り替えていく作業が必要でしょう。自民党政権で私学団体の政治力によって経常費助成、業界に、供給者側に、事業主にお金を当て込むような、そういう自民党政権の行政主導をエンドユーザー、国民、府民、そちらにお金を振り向けるというような行政のやり方に組みかえることで、僕は何とか公立・私立高校の授業料実質無償化に向けて、抜本的に踏み込んでいきたいと思っています。
経常費助成については、いろいろ問題があるでしょうが、今、私学課に経常費助成から授業料助成に振り替えることを、大阪府からどんと打ち出してやってほしいと指示を出しています。

記者

もう一つお願いします。
最後に総務省顧問として地方改革、自治体、それから、公務員制度そのもの、それから議会の改革がありました。大阪府議会に限らずでいいですが、議会改革、特にどういう面をというのをイメージされているのか、教えてください。

知事

府議会ということじゃないですよ。全国の自治体の地方議会で、霞が関の仕組み、140年間続いてきた霞が関の行政の仕組みを変えようと、民主党の政権が今、頑張ってくれているわけですから、そうであれば、140年間、中央集権の体制を前提とした地方自治体、地方議会、これも変わらなきゃおかしいです。何か国の行政だけが悪い悪いということで、僕も戦線拡大していろんなことを言うとメッセージが伝わらないので、まずは霞が関の仕組みを変えるということをずっと言ってきましたけども、それと同時に、地方行政の仕組みも変えないと、地方分権、地域主権なんていうのはできないです。端的に言えば、今の二元代表制が、本当に地域主権、地方分権でこの二元代表制で機能するのかどうなのか。この点については、総務省の顧問としてしっかりと案を練って、抜本的な自治体改革、議会改革につながる、そういう意見を出していきたいと思っております。

記者

保健医療室が作成したインフルエンザのパンフレットについてお伺いしたいと思っています。知事がこの4月に、確か、今年度から府は戦略的広報をしていくと、広報に力を入れていくと力強く宣言していたと思いますが、府内部からの指摘によって、一転、急遽回収して破棄するという事態になっていて、府の内部の横の部局間の連携ですとか、内部のチェック体制がしっかりしていればこういう事態はなかったと思います。チェック体制、そして横の連携がどのようになっていたのか、教えてください。

知事

まずはそのパンフレットについて、回収ということになりまして、作成費用で80万ぐらいです。84万の費用がかかっております。むだになってしまいましたので、この点については府民の皆さんに深くおわびを申し上げます。
今、この原因等について、副知事に指示を出しまして、副知事会議でまず検証してもらう形をとっております。以後注意しますとか、以後ちゃんとやりますという、ありきたりの部局からのコメントではだめだということで、まず責任者、誰が責任者かをはっきりさせる、組織風土も必要だと思います。こういう問題が生じたときには必ず誰々の責任だということ。まず、責任者が出てこないです。以後注意しますとか、以後ちゃんと対応します、税金をむだに使ってしまって悪かったと思います、そんなことはどうでもいいわけで、責任者は誰かということをはっきりしてほしいと指示を出しました。

それから原因、経緯、ここについても原因の追及ということをやっていきます。
府の戦略的な広報ということをずっと言い続けてきましたが、正直、今年度から検討していこうということで、万全の体制になっていません。22年度から大きく体制を変えようとは思っていますが、やはり僕が広報部隊というものを一元化すべきだ、そこが予算も持って、権限も持ってやるべきだというような話については、各部局からいろいろ異論、反論ありまして、この4月から完璧な体制をとれていません。まだ準備段階です。
そういう中で、今回のような事態が発生しました。新型インフルエンザのパンフレットに豚と鳥の絵がかいてあったと。これは不適切じゃないか、それは風評被害を巻き起こすんじゃないかという意見があって。確かにそうだという考え方が強かったので、回収ということになりました。これは論理的なミスとかそういうことじゃなくて、感覚的なものです。でも、多くの府民の皆さんが不適切だと感じたら、こちらは言い訳抜きで回収して改めなきゃいけないですけど、これを一体どこの部局が判断していくのかというのは、部局の連携とかいろいろ言われるんですけど、難しいです。部局の連携をやったとしても、責任者がそういう感性を持っているかどうかというところがありますので。

「防災のしおり」を配って、東大阪市教育委員会が、阪神・淡路大震災を想起するようなことになるから回収だというような判断を出されたみたいですが、僕の感覚では真っ向から違いますね。あんなのは全然問題ないと僕は思っています。そんなことを言い出したら、じゃ、どういうものが阪神・淡路大震災を連想して、しかもそれは大人に対して配るパンフレットだったわけで、あれをもって阪神・淡路大震災のことを連想させて、非常に不適切なパンフレットだったとは、全く僕は思っていないです。
府の職員が一生懸命頑張って、映画会社とタイアップして、しかも6日の新聞広告では1面に大きく、同じ絵が新聞広告に載っていたわけで、本当に阪神・淡路大震災の被災者の方に対する配慮を考えるんだったら、あんなことを広告している新聞社はどうなんだという話にもなってくるわけで。府民感覚からしたら、東大阪市教育委員会の判断が完全に間違っていると、僕は思うんですけど。感覚の話になってくるので、戦略的な広報部隊、広報のあり方というのは、22年度に向けてきっちりやっていきますけども、今回のこの感覚的な問題というのは、非常に難しいなということを思っています。

豚と鳥の絵というのは、分けるためにしばらくは豚インフルエンザと言い続けていたじゃないですか。そういう見解で、報道機関としてやっていたわけで、今回、部局が回収の依頼をした、すでに府民の手に渡ってしまったもの以外は、税金がむだになったということについて、僕は、おわび申し上げますが、あのイラストが本当に悪いのか、僕には非常に疑問ですけどもね。
結論として何を言いたいかわからなくなってしまいましたが、感覚的なところは非常に難しいと思います。

記者

現在、豚由来というのは、今まで報道してきたと思いますが、現状の場合、人から人へ移っているのが問題となっている中で、しかも最近つくったパンフレットで人から人由来の分の中で、豚と鶏のイラストが描かれているのが、時期的には違うのかなという気もしますし、あと、生産者から非常に苦情があったというのがあると思いますが。

知事

そうですね。
僕もどうなのかなと思っていますが、部局としては不適切だと判断しましたので、これは、税金がむだになったことはおわび申し上げないといけないし、この感覚的な部分を、どこが、誰が責任を持って判断するのか、戦略的な広報という観点から、22年度に向けてしっかり検討しなきゃいけないですけど、難しいですね。1人に責任を負わすわけにもいかないし、どうするかですね。こういう図柄がいいのか悪いのか、難しいですね。
でも、広報に関しては22年度に向けて、今、準備段階ですけども、もう一歩、戦略的な広報部隊にレベルアップしていきますので、その中でしっかりと、こういうチェック体制、部局をまたがってチェックできるように、取り組んでいきます。

記者

あと1点ですが、費用、先ほどおっしゃられた84万円については、全額国庫というように聞いているんですけども、国に対して説明をされたのか、国に対して返還されていくのか、その点について教えてください。

知事

これはどうなんですか。返還しなきゃいけないんですか。

  職員

それは副知事会議で。

知事

副知事会議で。
金を使って失敗してミスったんだったら、それは普通の感覚では使い切りというわけにもいかないでしょうね。副知事会議でもんでもらいます。

記者

ダム及び河川整備計画、その後、都市整備部長なり、都市整備部から何か情報というのは、新しく入りましたでしょうか。

知事

資料も以前にいただいていたので、僕が精読してずっと勉強しています。上山改革評価委員もものすごい勉強してくださって、現地も見に行ってくださっているみたいで、メール等で意見交換をしていまして。担当部局を信じていないというわけではないですけども、僕対担当部局という構図ではなかなか議論にならないので、上山特別顧問、改革評価委員に入っていただいて、またその他のメンバー、誰か入っていただける人に入っていただいて、そこで議論をしようということになっています。
ただ、この議論は、しょっぱなは公開になじまないんじゃないかということも特別顧問に言われていまして、その点は、なぜ公開になじまないのかどうなのかを含めて、メディアの皆さんにきちっとご説明したいと思っています。
ですから、部局との議論等はあえて僕がとめているような状況です。

記者

我々で部局に取材したところ、結局、国の基準を上回っている部分に対して、これから計画の中で幾ら出す予定なのか、要は50年に1度から100年に1度のためにどれぐらい残事業費が残っているのかを、部局に1週間ぐらい前に聞いたんですけど、まだ今日の時点でもわからないというんです。

知事

それは槙尾川ダムのことで。全体で。

記者

いやいや、大阪府下です。それが、誰もわかっていない状態で都市整備部が漫然と計画を遂行していたということ自体も非常に問題ではないかと思うんですが、それはいかがですか。

知事

これは、大阪府庁に限らず、国も含めて、行政の最大の欠陥です。各部局が、組織全体の財務状況とかそういうことを考えずに、堺屋太一さんの「組織の盛衰」という本を読み始めて、本当にそのとおりだなと思いますが、部局が悪いとか行政が悪いということじゃなくて、各部局で自分たちの目的をつくってしまったら、目的が絶対化してしまって、組織全体の目標とか目的を見失ってしまっている状態です。ここは痛感しました。大阪府庁が悪いということじゃなくて、これはしようがないと思うんです。
というのは、都市整備部を今度コントロールする、マネジメントする部隊というものが今までなかったものですから。僕は自治体改革の中で部局を統括する、戦略本部というふうに名前を打っていますけれども、外部の人も入れ込んだ各部局をコントロールする、執行を監視する機関が絶対に必要だと、これは知事就任以来、ずっと取締役みたいな機関が必要だ、必要だと思っていたことを本当に痛感しました。部局が悪いというよりも、部局は計画を立てたら府の財政状況とかそんなことお構いなしになってしまうので、こういう弊害で国も、空港はつくるわ、道路はつくるわ、ダムはつくるわ、でたらめな都市整備になってきてしまったんじゃないでしょうか。
今度は、府の河川整備計画を一度、実験的に、府の財政状況から見て、組織全体の目標に照らし合わせて河川整備計画はどうあるべきなのかということをもんでいきたいなと思っています。

今の府の財政状況はこうだから、都市整備部がつくっている河川整備計画はわかるけれども、一体いつまでの間にどこまでやるのか、そういうことをきっちりと、時的な段階を経て、整備計画をもう一回見直さなきゃいけないと思っています。そうじゃないと、あとは突っ走ってやるだけ。今、言われたように、計画ができたからあとは突っ走ってやるだけみたいな話になりかねないので、府の全体の組織の財政状況を踏まえて、部局の目標じゃなくて、組織の目標としてもう一回とらえ直さないといけないと痛感しています。
これをやりたいんです。上山先生とも今、そういう話をメールでやっています。ただ、結論はまだ出ていません。計画自体の目標を下げるのかどうなのか。目標は維持したままで年度を区切っていくのか、そのあたりの結論は出ていないんですが、部局の目標を組織の目標にきちんととらえ直して、部局をコントロールしていくということが、今の自治体、地方分権、地域主権を目指していく自治体に必要な、最大のキーポイントだと僕は思っています。

記者

それに関連してですが、上山先生も非常にお忙しい中で、いろんな課題について言うところで、ダムとか土木のことというのは、非常に専門的な部分もあって、知事も先日の戦略本部会議でおっしゃっていました。都市整備部長が都市整備部の代弁者なのか、今の国で言っているように、コストカッター大臣というような役割を果たすのかというところで、非常に大きな部分があると思うんですが、我々の取材に対して都市整備部長は、要するに100年に1度という最終目標は堅持したいんだということをおっしゃっている。その理由で、明確なものを得られなかったんですが、ならば、その目標を堅持したいのであれば、例えば、手戻り、手戻りと都市整備部は言うのも知事、ご存じだと思いますが、100年に1度という最終目標があって、そこに手戻りがないようにということで、結局、それより低い水準の工事にも非常にお金がかかるという計算を、今、出しているんです。それで800億と、ダムありでもダムなしでも800億ずつという計算になっていると思うんですが、手戻りがたとえあったとしても低い目標から順次やっていくというような対案を出せば、低い目標に関しては200億であったり、100億でできるというような対案というのは出せると思うんです。そうなると、今出ている対案よりも数百億円レベルで財政というのは圧縮できるはずですが。そういうものは都市整備部長から出てきてしかるべきだと思うんですが。この話が出てからも、そういう提案というのは都市整備部長からはないんですか。

知事

知事就任以来、最初に、直観的に取締役会がほしいと思って、だけれども今の制度ではできないと。部長が取締役の立場ですと、組織側の言い分でしたが、これは無理です。部局長はどう考えても、選挙で選ばれたわけではないので。組織の、部局の代表です。だからこそ、自治体にその部局をコントロールする、監視するもう一つ上の機関が絶対に必要です。原口総務大臣にも強く訴えかけます。これがない限りは、知事一人が、組織の大きさにもよりますが、町とかちっちゃい市ぐらいだったらコントロールがきくのかもわかりませんが、1万人の知事部局を要するところに政治家一人だけほうり込まれても無理です。
これは部局長が悪いんじゃありません。部局長は部局長で、部をマネジメントしていくということは部の代表にならざるを得ない。会社法の観点から言っても、部局長は執行役なんです。きちんと決定されたことに関しては執行していくという、執行役ということなので、そこには取締役に類する今度は執行役を監視、監督する機関が絶対に必要です。

今言われた議論、部局長が悪いんじゃなくて。だって都市整備部の部長は、100年に1度、絶対にやらなきゃいけないという感覚で、何十年もそれでやってきているわけで、僕らみたいに、土木とかやってきていない人間が、ぽんとその話を聞くと、あれ、それおかしいんじゃないのって、直感で感じるわけです。このときに、僕一人、対部局では無理です。
今、おっしゃられたとおり、槙尾川ダムだって、100年に1度という計画を維持しようと思うからこそ、後に六百何十億の金を費やす計画が前提になっていて、本当に六百何十億、あの槙尾川の河川整備にお金をかけるのと、いつかけるのというのが、僕としてはものすごい疑問ですが。都市整備部からすると100年に1度、80ミリ対策が至上命題ですから、あとに六百何十億の金をかけることが大前提。だから、ダムが必要、今ダムをやっておくほうがいいんだと、こういう論法になっているので。今、指摘されたとおり、上山先生にしても、いろんな外部の意見を聞いたら、この論法はどう考えたって無理があると、僕もそう感じています。

槙尾川ダムについては、50ミリ対策のことを考えても、若干の政治判断になると思うし、部局から出された数字が正しいのかどうなのか、それを前提にしなきゃいけないんですが、30億ぐらいのコストをかけてでも9年早く対策が打てるという、ここで僕、今、ものすごく悩んでいるんです。
成人病センターでも同じ話で、早く建て替えるために40億のコストをかけるわけです。それと同じような理屈で9年、30億、余分にお金をかければ9年早く50ミリ対策を打てるというところの9年のコストとして30億をかけるべきなのかどうなのかということを今、僕は政治的に非常に悩んでいます。上山先生等とも意見交換をさせてもらっているところですけど。期間、早くそれを整備するための30億程度の費用。利水関係のを28億か何か引いているから、10億ぐらいの差になっていますけど、28億も当然、プラスすべきだと思っているので、大体30億ぐらいのコストだと思っていますが、すごい悩みが今、あるところですけども。
これを部局と上山先生とか入ってもらって、どうなのか議論したいです。

記者

スピードの点に関しても、かなりそこに関しては我々も疑っているんですが。

知事

だから、どんどん取材して追及してください。

記者

知事もそこということだったので、取材してまたお聞きしますので。

知事

そうです。そこが今、悩みです。もし、期間が変わらないのであれば、100年に1度の六百何十億を投じるというのは、一体いつの話ですかということを聞いて、それが夢物語の将来いつやるかわからないという話だったら、まずは50ミリ対応をやっていくという。今おっしゃられたとおりのその筋でいくのが、おそらく多くの府民の皆さんの感覚だと思いますので。あとは、9年早く縮むことができるかどうか、そこに30億の費用を当て込むかどうかを悩んでいるので、もし違うということだったら、取材で、いろんな点で追及してもらえればありがたいです。

記者

早くできる、できないに関して言うと、その工事の量を単純にふやすことによっても全然違うと思いますが、そこに関しても一点張りで、下から上にやっていかなきゃいけないからこれだけかかるんだという、それ以上はシャットダウンの状態なので、非常に硬直化しているかなというのは、印象としては現時点で持っていますけども。

知事

そこ、上山先生も含めて部局と議論します。

記者

細かいですけど、三つお願いします。まず、確認ですけど、この間、総領事館へ行かれたときに、咲洲に来てほしいという話を今日するというお話されていました。昼食会でその話は出たのかどうか。出たとしたら、反応はどうだったかをお伺いします。

知事

最初の会見から、昼食会で今日一番集中したのは、これからの大阪はベイエリア、ここに力を注いで、ここが大阪、関西の拠点になるので、産業集積の拠点になりますと言い続けたんです。庁舎も買い取りましたという話までは汪書記に言って、最後のところに崔大使に、実はここに中国領事館に来てもらいたいですということを言いました。地図を持って説明していて、汪書記にも、実はこのWTCというのを今度府庁で買い取りまして、と話をしたら、どうも国内にも全部報告、行っていると。本当かどうかわからないですけど、崔大使は僕に対して、今度時間を取って見に行くと言ってくれたので、社交辞令であろうが何であろうが、大淀にある大阪市の土地でほぼ決まっているところに一定の配慮をしてくださっている。また、そういうふうに言ってくださっているということは、期待は0%じゃないなと。1%、2%のところはまだつながっているのかなと思っていまして、大阪市からいただいた資料、中国語に直したのとか、全部、崔大使をはじめ、中国大使館にもお渡ししました。あとは大使館のほうのどういう反応なのかというところ待ちですかね。できたら、東京、上京日程あるときに、大使館に伺いたいなとも思っています。
 前から、大使館に来てくださいね、ということは言われていたんですけど、この件を含めて、崔大使に直接お願いしたいなというふうに、ワンステップ踏めたので、次はツーステップ目にいきたいなと思っています。

記者

お酒が入っていたという話でしたけど、知事の受け取りとしてはある程度、社交辞令ではなくて、感触ありと、手ごたえありと言ってもいいような話だったんですか。

知事

僕が逆の立場で、行く気がなくてもあれぐらいは言うと思うんだよね。その辺はわからないです。わからないですけど、とりあえず説明して、WTCのビルも説明して地図も渡して、ここに来てほしいということを崔大使にお伝えしたら、中国の向こう側の関係者の方が、本国にも報告入れていますという話でね。崔大使、一定の時間を取って行ってくださるというのですが、あれだけお忙しい方が本当に行けるんですかね。わからないですけど。行っていただけるように頑張りたいです。

記者

わかりました。
二つ目ですが、先ほども出た自治体改革、議会改革という話ですけれど、先日、確かどこかの囲みで議会改革に触れたときに、理事者の予算執行に対する責任をどう取ってもらうかというか、その責任について議会にどう考えてもらうかというところを触れていたと思います。その具体的なイメージ、顧問として将来像を検討するに当たって、あるいはこれまでの知事が府議会と対峙してきた経験が、おそらく材料になっているんだと思うんですけれど、どういう形で執行に責任を負ってもらうべきだと考えているのか、もしアイデアあれば。

知事

自治体の規模にもよるので、町とか、小規模の市で全部当てはまるというわけではないです。都道府県とか、政令市レベルという前提ですけれども、先ほど言ったような、部局長さんの上に、やはり執行役の上に取締役めいた執行の監視機能が必要だということになれば、僕は議院内閣制なのかなと思うんですけども。でも、これは憲法改正が必要になってくるでしょうね。
地方行政、それから、地方分権、地域主権ということを言っていくのであれば、やはり僕は、議院内閣制のような、民主党さんが今、国で議院内閣制のシステムを前提に、大統領制的な運営をやることが、今、目指されているのと同じように、二元代表制をもとに議院内閣制的な運営も、工夫によってはできるのかもわかりませんが。僕は地方自治体において、お金の大きな政治的な主義主張、政治的なイデオロギーの対立というのがなく、限られた予算をどう住民に配分していくかという配分型の行政が基本的には自治体のかなめであると思うので、そういうことに関しては、議院内閣制というものが目指すべき方向なのかなと思っています。

国のような大きな、政治的な価値観に基づく対立、制度設計において政治的な価値観が激突するようなそういう大きな話のところには、かえって大統領制が向いているのかなと思うんですけれども。
国の話は国の話として別に置いといて、地方自治体、議会の関係というものは、目指すべき方向はやはり議院内閣制みたいな形で、政治家が行政を、企画立案から執行の監視をしていくというのが、あるべき姿なのかなと思っていますけどね。
だから、民主党さんが今、されているようなああいうようなことを、本来は地方自治体においてもやっていかなきゃいけないんじゃないのかなと思っています。

記者

知事はこの話をされるときに、府議会の話ではないということは強調されていますけれど、これまで行政経験されてきている中の経験もおそらく踏まえてのお話なんじゃないかと思うんですが。責任という観点で府議会について、あまりふだん、府議会に関しては知事は踏み込んだ発言をされませんが、こうしてほしいとか、議院内閣制という将来像はあるにせよ、近未来的な責任の負い方について、何がしか不満ではないんですけれども、自分一人に責任が最終的に負わされることへのリスクを回避したいと言ったらあれですが、という考えもあるのかなという気がしましたが、そのあたりはどうでしょうか。

知事

大阪府議会に対してということになると、大阪府知事というこの立場の発言になりますので。そうなると行政官として、行政のトップとして府議会との関係を、立ち位置を決めなければいけないので、今の制度を前提としたコメントにならざるを得ないと思うんです。なかなか具体に府議会のとか、そういうことを行政の長として、今の大阪府知事として言うのは越権になってしまうのかなという思いがありまして、総務省の顧問としては、国全体の制度の変革についての政治家としての意見ですから、議院内閣制があるべき姿だとか言えますけれども、現実の大阪府議会となると、大阪府知事という行政の長の立場での発言になってしまうので、越権になってしまうのかなというふうには思います。今の制度を前提とする限りは、二元代表制を前提しなきゃいけないので。
逃げかもわからないですが、でも、いずれにせよ予算執行について、それから予算の編成について、地方自治体、議会がダブルで責任を負うような仕組みに、予算編成について。そうなると、どういう議会の事務局が必要なのかとか、そういうこともそれにあわせて考えていかなきゃいけないです。今のままでいってしまうと、今の事務局体制では、そりゃ、議会に予算編成についての責任をというのは、今の議会のサポート体制においては、無理だと思います。予算編成についての責任を負ってもらうような議会にするためにはどういう議会事務局にしなければいけないのかということを踏まえて、自治体改革、議会改革というのは抜本的に行わないと、霞が関だけ140年以来の仕組みを変えて自治体はそのままって、これはあり得ないです。

記者

わかりました。
最後に1点だけ、近畿ブロック知事会議でもお尋ねした話と重なりますが、ちょっと釈然としないところがあったのでもう一回お尋ねしたいんですけど。知事が言っていた広域連合で出先機関を丸ごと受けるという話がもともとゴールとしてあって、山田知事がそれを受けて、具体的なテクニカルなというか、仕分けの仕方を考えるという話をしてくれているという流れだったかと思いますが。この間の近畿ブロック知事会議では、結局その仕分けの話は皆さん、やってみたらおもしろいじゃないかという話で、一応、賛同はされていましたけれど、丸ごとというか、受けますよという覚悟を示すことについてはいろんな細かい話、人は要らないとかというところで終わってしまったと受け取ったんですけど。そうなると、結局、受け取る覚悟が示されていないのに仕分けをするというのは、一体何のための仕分けなんだという、我々を通じてのメッセージの伝わり方は結局、何なのかわからないままの、さっきも話がありましたけど、仕分けが目的化することになってしまわないのかなと。それがなくて、国がはたしてその仕分け作業に乗ってきてくれるのかというのは、すごく疑問に残ったんですけれども、知事はそこをどう受けとめたのか。

知事

仕分け派と丸ごと移管派の哲学的な対立部分というのは、僕みたいな丸ごと受け入れるというのは、余分なものまでまず受け入れてしまおうという考えです。仕分け派は、余分なものは受けずに受け入れる部分だけを受け入れようという感じなので、そこは仕分け派の考え方でも、きちんと仕分けをして、自分たちが受けられるものだけ、仕分けをした上で受けますということを言っていこうという。何も自分たちが国からの事業を受ける、そういう覚悟がないというわけではないと思うんです。要らないものは要らない、要るものだけ要る。要るものだけは受けますよということだと思います。哲学的な対立点なのかなと思いますので、仕分け派が受ける覚悟がないというわけではないと思うんです。

政治手法の違いとか、どれぐらいの対応スパンを考えているか。仕分けなんかやっていたら、多分、こんなの全く進まないですよ。だって、地方分権推進委員会がもう既にやって、地方振興局、工務局になる前の段階で事業仕分けをやって、僕が大阪府資料として4ページか5ページで出していた、あれが粗い仕分けなのでね。僕はあれでいいじゃないのかな。国側に残す仕事以外の部分、はたしてこれを広域連合で受けられる覚悟があるのかどうなのかというところで。
あと、争点は、事業を受けることはほとんどみんなオーケーですけど、人を受け入れるかどうか、ここ、よくわかりました。結局、組織改革のリスクを自分たちで負えるかどうかというところに尽きるんです。いろんなところのオープンの会議じゃないところでいろんな意見交換をしているところで意見も聞いたんですけども、結局はそこです。組合問題。組合との関係を自分が引き受けて、組合と対峙して折衝をして、組織改革やっていくか。国にやってもらうか。そこだけの考え方の違いなのかなと思っています。僕はやったらいいと思っているんですけどね。
民主党じゃ絶対できないと思っているので。民主党政権とかそういうところに関係のない首長が前面に出て、組合と対峙すればいいと思うんですけどね。そこの違いが出ちゃったなというので、でも、事業仕分け派のほうでも受ける覚悟はあるんですけど、全部整理して自分たちができるところだけやりますよと、これはなかなか進まないと僕は思うんですけども。

記者

最後、関連して、それでいくと知事はこれからも政治運動を続けていくとおっしゃっていましたが、かたや周辺の近畿の知事と見解が違うじゃないかという話になったら、何のための政治運動か、パワーのない政治運動になってしまうんじゃないかという話になると思うんですが、そこは何か戦略の変更とか今後の方針は何かあるんでしょうか。

知事

いや、結局、こういう議論をやればやるほど、国の形づくりは上から一定の押しつけが必要だという議論に絶対なると思っています。近畿ブロック知事会議で話し合って結局まとまらないじゃないか。これは、民主党さんに道州制の話をしていったときに、民主党さんは自治体に対する配慮で、上から押しつけの道州制はやらんということを言いましたけど、国の形を変える、140年以来の国と地方の形を変えるというのは、廃藩置県に匹敵するような大改革です。これを、当事者である自治体に任せていて合意をとれるかなんて言ったら、僕は絶対にナンセンスだと。上からどんと押しつけた、国の形を考えるのは、まさに国会議員の国家戦略に基づく仕事であって、自治体の皆さん、自分たちで自主的に連携を取って、合意を取って、基礎自治体が自主的に連合を組めば、広域行政体になるじゃないですか、道州になるじゃないですか、ナンセンスですよ。

僕は、近畿ブロック知事会議で広域連合の話をしてばらばらになっている。こうなればなるほど民主党さんに言えるじゃないのかなと思っています。廃藩置県に匹敵するぐらいのことをやろうとされているんですよと。そうであれば、国からどぼんと廃藩置県やるときに300の大名に自分たちで考えろなんて言ったってそれは無理な話なので、上からどんとやって、国の形はこうだ、これがこれからの日本を生き延びていくための国の形だということをやることこそが、僕は国会議員の仕事だと思うので。地方とイコールパートナーとか、対等の関係というのは、非常に地方にとってはありがたい話なんですけど、ある意味、責任放棄のような感じがしちゃって。イコールパートナーでならなければいけない部分と、そうじゃなくて、国会議員としての責務でもってどばーんとやるところ。だって、前原大臣なんかどばーんとやっているじゃないですか。
もっと国の形を変える話においては、僕は民主党さんに上からばーんと、こういう形で行くんだというようなことをやってもらわないと、近畿ブロック知事会議の議論を見てもらっても、広域連合をやろうと思っている関西ですらこんなんですよと。こんなの進むわけないじゃないですかというような話を、この関西広域連合の混乱ぶりは、民主党さんに言えるいい実例に使えるんじゃないのかなと、僕は思っているんですけどね。

記者

今の話に関連してですが、そうしますと、知事は前から地方は奴隷なので奴隷解放を国に訴えつつ、国の形については上からどんと決めてくれということです。そうしますと、この前も井戸知事といろいろやりとりをされていましたけど、今やっていることはやっているけれども、じゃ、ご自身は総務省の顧問でいるので、国の形をどんというところに多少加われると思うんですけども、その辺はそういうことでいいんでしょうか。

知事

地方の意見を聞いてもらった上で、最終判断は、政治的な決定は、国会議員がやるべきだと僕は思っていますので。十分地方の声を聞いた上で、国と地方の長の協議の場も、政治的な協議の場と行政的な協議の場の二つがあると、僕はずっと言い続けてきましたが、政治的な協議の場というのはまさにそういうことで、どんといくところはどんといかないといけないと思うんです。行政的な協議の場というのは、今回の義務づけ、枠づけのところとかで、こういうところでいや、保育所の面積とかこういうものに関しては、地方に譲ってよとかどうのこうの、こういう話は行政的な協議の場で、国と地方がイコールパートナーとして協議をすればいいと思うんですが、国そのものの形を変えていくのに、民主党さんの考え方のように、どうぞそれは自治体の主体的な合意に基づいてお願いしますと、僕は違うと思うんですけれども。
非常にありがたい環境に置かれているのは、僕が言っていた国と地方の協議の場の政治的な協議の場の一つとして、総務省顧問として意見を言える立場につかせてもらっていることで、そういう意味では政治的な協議の場という思いで、上からどんとやるべきだという話を総務省の皆さんに、特に原口大臣には強く訴えかけていきたいんですけども。

記者

そうしますと、今やっている関西の広域連合の議論というのは、多分、まとまらないだろうなと感じておられますか。

知事

まとめていかなきゃいけないので、努力します。
でも、態度保留とか、明確に言っている人いるでしょう。僕が本当にわからないのが、居ないところで悪口言うのは失礼ですけど、どうですか。近畿ブロック知事会議の名前を「関西知事会」に変えようとしたんです。会議の名前を変えるだけなのに、あそこでまとまらなかったんですよ。そんなことで事務事業とか、行政の連携を現実的にできるわけないじゃないですか。
合意形成をとるべきだとか、プロセスを踏んでじっくり議論すべきだとか、きれいごとは幾らでも言えますけど、現実問題、「近畿ブロック知事会」という名前を「関西知事会」に変えることすら前に進まない現状。これを見れば、「プロセスでやる」、「しっかりと議論を尽くしてやる」という、その領域の部分と、そうじゃない部分を、僕は分けて考えなきゃいけないと思うんです。
どう考えたって、多数決でいいんじゃないですか。だって、福井と三重だけが反対して。「関西」が嫌だったらいろいろ考えてもらってもいいと思います。福井と三重以外は「関西」でいいと言っているのでね。
その辺、あんまり言うと、野呂知事とか西川知事もあれですけど、そういうことで無理です。合意だけでやっていくというのは無理な部分がある、何でもかんでも、僕は多数決でやれとか、上からどんとやれとか言うつもりはないですけども、きちんと合意を踏まなきゃいけないところは、合意を踏まなきゃいけないのですが、国の形を変えるというような話は、自治体の合意なんかでは無理です。民主党の皆さんには、現実のこの現場の実態というのは見てほしいです。

記者

2点。
関連の1点、まず広域連合についてですけども、前の一般質問で議案、2月に早ければ上程ということを言われていたと思うのですが、この間のブロック会議等も含めて、そのスケジュールというのは、知事の中ではイメージは変わっていないんですか。

知事

大阪の府議会の皆さんは、積極的に地方分権、国に対抗していこうという意識を僕はものすごい感じますので、大阪の府議会ではそういう流れに行くと思うんですけれども、多分、他府県の足並みはそろわないでしょうね。

記者

そうすると、ただあの議案って、ある程度でも一緒にやらないといけないものだと思うんですけど、そういった意味では厳しいかなというところなんでしょうか。

知事

京都の状況とかね。広域連合の話が進まないのは、僕が調整を無視してやり過ぎだというようなことも、いろんなことを聞いているので、僕自身の責任というところの原因もあるのかもわかりませんが、非常に厳しい状況であることは間違いないです。
大阪府議会の皆さんは、どんどん国の対抗勢力としてやっていこうという意気込みで、今、特別調査委員会で議論していただいているみたいなのですけども。
何でだめなんですかね。近畿地方整備局の仕事を自分らでやれるというのが何で嫌なのかが本当によくわからないですけどね。他府県の状況を見ると、なかなか難しいですね。

記者

もう一つは、全然別の話ですが、府立大学の話で、今月中に大学から改革案というか、出てくるとは思うんですけれども、そもそも論というか、考え方としてですけれども、お金をかけ過ぎという話もある一方で、大学としての特色をつけていかなきゃいけないと。理系にという話もありますけど、理系になるとお金がかかるのかなというところもあると思いますが、その辺、改革案が出てきた段階で、知事としてはどの点を重視してそれを評価していくような考え方なのか、それをお聞かせください。

知事

お金をかけ過ぎたと言ったのは、今の市立大学と府立大学というものを二つ合わせてで、大阪の全体の経済規模、人口等を踏まえるとお金をかけ過ぎだと言ったんです。府立大学だけにお金をかけ過ぎだと言ったつもりではないです。大阪府全体の財務マネジメントとして、首都大学東京よりもお金をかけている、大阪府の財政状況とか大阪市の財政状況から見て、首都大学にかけているお金よりも突出して大阪府と大阪市合わせて合算額で高いというのは、異常だと思うんです。そういう意味で見直したいと。
大学教育に対して都道府県がお金をかけるということを、僕は否定しませんので。やはり大阪市と大阪府を合わせた形でトータルの額というものをまず一つ見据えたいのと、税をかけるのであれば、公立大学として国じゃなくて都道府県がお金をかける意味合いは何なのかということを、この2点を考えたところ、理系に特化していけば、分析すると理系の部分は大阪府立大学、すごい頑張って科学研究費とか、競争的な研究費とかも獲得件数は多いので、じゃ、それは大阪府立大学としての強み、そして、人材養成という観点からは税をかける価値があるんじゃないかということで、一つ、府としての方向性というものが出てきたんですけどね。
単純に削れ削れという話じゃないです。僕は、府立大学の奥野学長に、強みを発揮してもらうんだったらそこに税を投入してもいいですよという話をしていますので、はっきりと府立大学の維持、府立大学の強みを打ち出した改革案というものをつくってもらえれば、税投入ということを府民の皆さんに理解していただけるのかと思っています。

記者

その点で言うと、ただ市と府と、ということで考えなきゃいけないということを言うと、なかなか市立大学の協力が、今の段階で得られていない状況だと思うんです。府立大学を削るという意味では削らなきゃいけないと。そういった中で、ただ、今言われたように、理系に特化する、強みを出すということでは、そこを知事としては見ていく。

知事

はい。文系は市立大学が持っているので、府立大学としては理系でやったとしても、大阪府全体の大学教育の低下にはならないだろうと。大阪市立大学の状況も踏まえた上で、僕は府立大学というものの運営を考えていかなきゃいけないと。
大学の当事者になってしまうと大学の目的だけが使命になって総合大学、総合大学となるんですけども、そうじゃなくて、大阪府全体のことを見れば、府立大学は理系特化、文系はある意味、大阪市立大学に委ねながらというのが、大阪全体のコントロール、マネジメントになると思うんです。

記者

昨日、大阪市の会見でも出ましたので、五輪の関係で広島などからアクションがあって、情勢に変化があれば教えてください。

知事

いや、何もなくて。平松市長に確認しますと言ったんですが、昨日もいろいろとその後、夜、会食があったり、連絡できていません。この後、平松市長とお話はできると思うんですが。会見の詳報が入ってきたんですけども、共催とは言っていなかったので、できる限りの協力ということですから、そうであれば僕と同じスタンスなのかなと思っています。
広島市等からも正式な要請というのはないですよね。

  職員

13日に市長がいらっしゃいますから。

知事

そうですか。市長がいらっしゃるということなので、そこでお話をさせてもらえればと思っています。

記者

もう1点です。
JALの減便の関係で、神戸空港にかなりの大きな影響がありそうですけれども、神戸空港のあり方、育成というのは、関西の3空港のあり方への影響を無視できないと思いますが。昨日の話なのでまだよくわからないところもありますが、今後の神戸空港の見通しと、それから井戸知事とは伊丹をめぐってある種、コミュニケーションを取っておられますけど、矢田市長とどんな話をしていくか、してきたかなど教えていただけますか。

知事

矢田市長とは、空港については正直、議論を詰めていません。最近、スーパー中枢港湾について、神戸市にリード役になってもらいたいということの連絡を入れて、大阪府からも小河副知事に矢田市長のところに行ってもらって、そのあたりの話をしましたが、空港については正直、やっていないのが現状です。
僕は、神戸空港について、知事になって以来、関西の3空港の問題、いろんな人と、国の役所の人や国会議員とか、いろんな話をしましたが、神戸空港はほっておけという、皆さん、そういう感覚です。それは勝手に神戸市がやったんだからあそこはほっておけという。国土交通省も含めてそんな感覚です。
でも僕は、関西で強みを発揮していくんだったら救ったらいいじゃないかと思っているんです。井戸知事とは、時間がなかったので議論できなかったんですが、神戸空港、どうするんですかと。僕の伊丹廃止プランというものは、海上2空港に絞れば神戸空港は2万回はフル回転します。関西全域で考えて、神戸空港を救うという視点も入れていいじゃないですかというのは、僕の考え方なので、伊丹を廃港にして海上2空港にすれば、神戸空港も絶対栄えます。神戸空港が栄えれば、あそこの周りの土地もまたいろんな戦略を生み出すことができるので、僕は関西の強みになると思うんです。

今日、広東省の汪書記が来られて広東省の話をされて、あそこの人口は8,000万ですか、9,000万ですか。珠江(しゅこう)デルタとかも深セン(しんせん)のあたりとか、あのあたり、地図見ましたけども、大阪湾岸のベイエリア以上の規模で物事を考えるわけです。何でこれ、関西で神戸空港のこと、大阪湾のこと、関西空港のこと、こんなせせこましい、みみっちい話をしなきゃいけないのか。こんなのじゃ太刀打ちできないです。大阪湾岸のベイエリア部門という広い視点で考えれば、じゃ、神戸空港が行き詰まっている、将来展望もなさそうだということになれば、それもひっくるめて伊丹廃止の理屈を持っていくべきだというように思っていますので、神戸空港の話もひっくるめてそういう戦略は入っていまして。

記者

入っていますか。

知事

入っています。神戸空港を活用して、というような話は、僕は井戸知事から本来はあってしかるべきかなと思うんですけども。
神戸空港については、僕は救いたいと、関西のために活用したいというように思っているからこそ、伊丹をつぶして、海上2空港に絞っていくことが、より一層、僕の主張というものが裏づけられてくるんじゃないのかなというように思いますけども。
減便になればなるほど、僕は関空のスーパーハブ化に近づいていくというように思っているんです。今までは減便にならない、路線がふえる、関西には、今日もいろいろ言われましたけど、4本の滑走路が必要だとか、5本が必要だとか、みんな言いたい放題言いますけども、現状見たら、市場原理にさらされたら現状、4本、5本は必要ないというのがどんどん明らかになってきますから、減便になればなるほど伊丹廃港、関空のスーパーハブ化というところに近づいていけると思っています。

今日は、長岡の森市長からお話しいただいて、これはまた使えるなと思ったのが、森市長が大連に出張に行かれたときに、新潟から伊丹に入って、1時間何十分バスを利用して関空に行った。で、関空から大連に行ったんですって。こんなばかなことないですよ。伊丹の利便性ということをみんな言って、利便性が損なわれるとみんな言うのは地元の人、それから大阪の北部の人、兵庫の伊丹寄りの人、こうした方々が利便性、利便性というんですけど、ここが利便性を言えば言うほど、西日本全体の利便性を阻害しているということを、認識しなきゃいけないです。このまま3空港で際内分離していたら、新潟からだってどこからにしたって、それは森市長言っていましたが、こんなのだったら仁川入ってから行ったほうがいいと言っていましたから。
利便性という言葉は本当に危険で、大阪府の北摂の利便性とか、兵庫県の東部の利便性というところを外して、関西全体の利便性、西日本の利便性ということを考えれば、伊丹と関空が併存するのはおかしいと思っています。

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なお、本文は、読みやすくするために、企画室報道グループで編集しています。

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