(株)World Peace


平成22年3月26日

住宅リフォーム工事の訪問販売業者に9ヶ月の業務停止命令

点検商法で高齢者被害、住宅リフォーム工事等をしつこく勧誘

 大阪府では、高齢者に対し、不適正な取引行為を行っていた株式会社World Peaceに対して、特定商取引に関する法律(以下「法」という。)第8条に基づき、業務の一部を停止するよう命じたので、同条第2項に基づき公表します。
 併せて、同社の取引行為には、大阪府消費者保護条例(以下「条例」という)第16条に違反する行為がありましたので同条例第20条第2項の規定により、情報提供します。

1.事業者の概要
(1)法第8条による業務停止命令及び条例第20条第2項の規定による情報提供
 事業者名 株式会社World Peace
 代表者  代表取締役 杉山 信一
 所在地  大阪市中央区高津一丁目9番10号サムティインテリジェンスビル503号室
 業務内容 訪問販売(床下の修理・補強工事、調湿剤設置工事等の住宅リフォーム工事)

 2.法第8条による業務停止命令の内容
 平成22年3月27日から平成22年12月26日までの間(9か月)、法第2条第1項に規定する訪問販売に関する業務のうち、次の業務を停止すること。
(1)訪問販売に係る売買契約及び役務を有償で提供する契約(以下「役務提供契約」という。)の締結について勧誘すること。
(2)訪問販売に係る売買契約及び役務提供契約の申込を受け付けること。
(3)訪問販売に係る売買契約及び役務提供契約を締結すること。 

3.大阪府における相談の概要(平成22年3月17日現在) 
大阪 平成20年度 33件 平成21年度 37件
年齢別 60歳代まで 17件 70歳代 23件 80歳代 27件 90歳代 3件
契約金額 最大 804万円 平均 218万円 合計額 9165万円

 4.不適正な取引行為
(1)販売目的隠匿
 (法第3条)(条例第16条第1号に基づく同施行規則第5条別表1項ホ)
 同社従業員が訪問販売をしようとする際、その勧誘に先立って、「無料で水道管の掃除をしている」「水漏れを点検してあげます」「無料で床下の点検します」等と言うだけで、床下の補修工事などの住宅リフォーム工事の販売が勧誘目的であることを告げていない。

(2)再勧誘の禁止
 (法第3条の2第2項)(条例16条第1号に基づく同施行規則第5条別表1項リ)
 同社従業員は、訪問販売をしようとする際、「無料の水道点検」「無料の水道管の掃除」「無料の床下の点検」等や床下の補修契約工事、屋根裏の補修工事などの契約を締結しない旨の意思を表示した者に対し、引続き勧誘を行っている。

(3)書面不備
  (法第4条第2号及び第6号に基づく同施行規則第3条及び法第5条2項)
 同社従業員が相手方と申し込み及び契約の締結を行う際に交付する書面において、価格等が誤っているものや代表者の氏名が異なるものを交付している。

(4)不実告知
 (法第6条第1項)(条例第16条第1号に基づく同施行規則第5条別表1項ハ)
 同社従業員が住宅リフォーム工事等の契約の勧誘をする際、そのような事実がないにもかかわらず、「土台のコンクリートにかびが生えている」「以前の薬は効かない。このままやったら、シロアリがでる」「工務店で工事をすると1000万円以上かかる。」等、相手方が当該契約の締結を必要とする事情に関する事項について、不実のことを告げている。

(5)重要事項不告知
 (法第6条第2項)
 同社従業員が契約の勧誘をする際、クーリング・オフに関する説明をしていない。

(6)迷惑勧誘
  (法第7条第4号に基づく法施行規則第7条第1号)(条例第16条第1号に基づく同施行規則第5条別表1項ト)
 同社従業員が契約の勧誘をする際、「お金がありません。工事は止めときます」と断っているにもかかわらず、相手方に対し繰り返し長時間の勧誘を続ける等、迷惑を覚えさせる仕方で契約させた。

(7)解約妨害
  (法第7条第4号に基づく法施行規則第7条第1号)(条例第16条第3号に基づく同施行規則第5条別表第3項ホ)
 同社従業員は契約の締結に際し、「クーリング・オフをしないように」「絶対に契約を解除しないでください」等と言っている。

5.業務停止命令に違反した場合の対応
 業務停止命令に違反した場合は、行為者に対して特定商取引法第70条の規定に基づき2年以下の懲役又は300万円以下の罰金又はこれを併科する手続きを、法人に対しては特定商取引法第74条の規定に基づき3億円以下の罰金を科する手続きを行う。

 6.具体的な勧誘事例
【事例1】
○同社従業員Aは、平成21月1月に府内消費者X(年金生活者)宅を突然訪問し、「水道の点検をしてあげます」と言って、強引に庭の中に入り、庭の水道の蛇口をひねり、点検をはじめた。

○その後、従業員Aは消費者Xに「家の中も見てあげます」と言って台所に上がり、水道の蛇口からガラスコ ップに水を入れ、「濁っているから床下の点検をしなければいけない」と言って、床下に入り、「大変」と言った。消費者Xは濁っているはずがないと思っていたので、不審を感じたことや農協を通じてシロアリ駆除をしていたこともあり、これ以上のことは断ろうと思って、「シロアリの駆除は済んでいます」と言ったにもかかわらず、従業員Aは「以前の薬は効かない。このままやったらシロアリが出る。」「家を長持ちさせるため、調湿剤を撒いて、床下補強工事をしたほうがよい」と強引に勧められ仕方なく契約に応じてしまった。

 ○翌日午前9時頃から工事が始まり、昼過ぎに従業員Aが見積書と契約書などを消費者Xに見せて、工事費142万 円を請求した。消費者Xは、あまりにも高額な工事代金のため、「今、手持ちのお金もありません」「工事はやめときます」と断ったが、従業員Aは、車で最寄の銀行につれていき、消費者Xに、142万円を引き出ださせ、従業員Aの車の中で支払わせた。消費者Xは、銀行から帰ったあと、従業員Aから地震に備えて耐震補強する必要があるので、追加の床下補強工事をしたほうが家は長持ちすると追加工事450万円を勧められ契約をした。従業員Aは、午後3時頃に、「明日また来ます」と言って帰った。

○翌日、午後5時に工事が終わると、従業員Bが消費者Xに屋根裏も点検してあげると2階にあがり、天井裏を覗いたので、消費者Xは、「もう点検はいりません」と断ったが、従業員Bは、「大きな地震が来ると大変、屋根裏の耐震工事もしなければいけない。床下だけではだめだ」と言った。消費者Xは、この言葉に不安になり、仕方なく工事費100万円の契約をした。翌日、耐震工事がされた。

○数日後消費者Xは、短期間に次々と高額な契約をしてしまったことを後悔し、確定申告で訪問してきた税理士事務所職員に相談した。同人は書類を見て消費者Xの家族に連絡した。消費者Xと家族は、消費生活相談窓口で相談し、クーリング・オフの通知を出し、無条件解約となった。なお、消費者Xはクーリング・オフに関して同社従業員から説明を受けていなかった。

 【事例2】
○同社従業員Bは、平成21年12月に府内の消費者Y宅を午後3時半頃、訪問し、「床下の点検を無料でしている、是非床下を見せてほしい」と言って来た。消費者Yは「結構です」と言って断ったところ、従業員Bは、「無料ですから」と強調して、執拗に床下点検を勧めてきたが、諦めて5時過ぎに帰った。

○翌日、午前11時50分頃、従業員C、D 2名が来て、「従業員Bから話しを聞いて来ました。床下を見せて下さい」言われ、消費者Yは、頼みもしないし契約もしていないが、床下を見せるだけならと思い仕方なく、家に入れてしまった。

○消費者Yは、従業員C、Dが長時間、床下に入っていたので、何をしているのか不審に思ったが、午後4時頃、従業員C、Dが床下から出てきて、消費者Yに床下の写真を見せた。従業員C、Dは、「床下を掃除したらゴミ袋10杯も出てきた」と言ったが、消費者は床下にゴミがゴミ袋10杯もあったとは到底思わなかった。

○従業員C、Dは、消費者Yに床下の写真を見せて、工事を勧めたが、消費者Yは、年金生活をしており、お金がないのではっきり断った。しかし、従業員C、Dは、「調湿剤だけでも撒いたほうがいい。このままだと床下のあちこちが腐ってくる」と言って、しつこく調湿剤を撒くことを勧めて来た。消費者Yは、「息子に相談してみないと判らない」と言って断ったので、午後4時40分頃従業員たちは、帰った。

○翌日、午後2時頃、従業員B、C、D 3名が、玄関に立っていた。消費者Yは、前日も断ったのに何でまた来たのかと思った。従業員たちは、契約もしていないのに調湿剤を運び込み、調湿剤を撒く作業を始めた。

○その後、上司と思われる男Eが、勝手に消費者Y宅の座敷に上がり込み、持ってきたパソコンで、書類の作成を始め、「工事は160万円かかります」と言われ、消費者Yは「私は、年金生活者でそんなに出せません」と言うと、Eは、「値下げして60万円にします」と言った。消費者Yは値段が高いと思い、「そんな大金どこにあるの」とお金が無いことを主張すると、Eは、消費税を含め21万円に値下げした書類を作った。消費者Yは、断ったが、既に工事も始まっており、諦めて仕方なく契約してしまった。この時、Eから消費者Yに、クーリング・オフに関する説明は無かった。従業員たちは、作業を終えて、午後5時頃帰った。翌日、工事が終わった。

○それから、2週間後、消費者Yは、長男が家にやって来たので、工事のことを話し、長男と一緒に消費生活センターに行って相談し、センターから同社に電話をするとともに、クーリング・オフの通知をその日に出した。

このページの作成所属
府民文化部 消費生活センター 事業グループ

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